関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

東京国立博物館の案内 【2017年08月】

前回ご紹介した東京国立博物館 平成館の展示を観た後、本館で常設を観てきました。写真も撮ってきましたのでそれをいくつかご紹介しようと思います。

 ※ここの常設はルールさえ守れば写真が撮れます。(撮影禁止の作品もあります)

 ※当サイトからの転載は画像・文章ともに一切禁止させていただいております。


酒井道一 「夏草図屏風」
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酒井抱一の雨華庵の4代目であった酒井道一による酒井抱一の同名の作品の模写。本物そっくりでかなりの出来栄え。

松林桂月 「渓山春色」
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ジャンルで言えば文人画に入ると思いますが、瑞々しく躍動的な感じが独特で面白い。

宮垣秀次郎 「切子銅赤色被せガラス鉢」
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この力強い色合は薩摩切子です。現存する薩摩切子は150点程度という貴重な品です。

前田青邨 「神輿振り」
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神輿を担いだ僧兵が描かれていて、これは1177年の延暦寺の僧兵による京都への乱入に題材しているようです。前田青邨の出世作らしく構図が特に面白く感じました。

岸田劉生 「麗子微笑」
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岸田劉生がよく描いた娘の肖像。デューラーの影響が出ている頃の作品のようですが、どこか寒山拾得みたいな妖しい雰囲気があるのが岸田劉生っぽいw

菱川師宣 「歌舞伎図屏風」
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元々は六曲一双のようですが、右隻のみの展示でした。華やかな歌舞伎舞台の賑わいが表れています。

「男衾三郎絵巻」
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醜女を嫁にした武芸一途の男衾三郎に対し、宮仕えの女を嫁にして武芸を怠った兄の二郎が山賊に襲われ死んでしまうシーン。(武士は武芸が一番重要ってことらしいです。)群像に迫力があります。

無銘 伝元重 「刀 長船元重」
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恐らく備前長船の一派の元重の作と考えられている刀。刀の見方は非常に難しいので詳しくは分かりませんが、刃先が美しいのが目に止まりました。

狩野養川院(狩野惟信)「石橋山・江島・箱根図」
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タイトルから察するに源頼朝が大敗した石橋山の戦いに関する作品かな。赤旗の武士は平家かと。両脇に比べて真ん中は緊迫感がありました。

「二天王立像」
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邪鬼を踏みつけて立っているけどやや優美な雰囲気。

「近江八景蒔絵料紙硯箱」
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近江八景すべてを表している蒔絵。様々な表現が駆使されていて驚く逸品。

讃窯・仁阿弥道八 「三彩狸置物」
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狸の坊さんの置物。何故このような主題になったのかは分かりませんがユーモラスで可愛いw

「染付堰流水文皿」
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鍋島の皿。鍋島はすべて完成度の高い焼き物ですが、この図様と色合いが非常に好みでした。

「行道面 持国天」
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行道面はお寺での供養の儀式で使う面のことらしく守護神の面が使われるそうです。力強い形相で魔を払ってくれそう。

1階では「びょうぶとあそぶ」という複製屏風に関する展示を開催していました。
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 展覧会名:親と子のギャラリー びょうぶとあそぶ 高精細複製によるあたらしい日本美術体験
 公式サイト:http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1867
 期間:2017年7月4日(火)~ 2017年9月3日(日)

こちらはインスタレーションで長谷川等伯の「松林図屏風」の世界を表現したもの。
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気のせいか、良い香りがしてましたw あまりこういうのは面白いとは思えない。

こちらは複製された「松林図屏風」と、映像を組み合わせた作品。
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遠目から観ると本物にしか思えないくらい精巧です。演出よりも複製の出来栄えが面白いw

こちらは尾形光琳の「群鶴図屏風」の複製。
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オリジナルはアメリカのワシントンDCにあるフリーア美術館所蔵で、創始者のフリーアの遺言で所蔵品の持ち出しが出来ないため、オリジナルを日本で観ることはできません。高精細の複製は素人目には本物のように見えますが、言われてみれば質感は最近っぽいなと何となく分かる程度かな。

ということで、今回も常設を楽しむことが出来ました。ブログを休止していた間もちょくちょく行っていましたが、この2~3年ですっかり外国人観光客の定番ルートとなった感じがします。外国人にも自慢できる品々だけに、我々日本人もこうした作品を通してしっかりと日本の美を知っておきたいところです。

 参考記事:
   東京国立博物館の案内 【建物編】
   東京国立博物館の案内 【常設・仏教編】
   東京国立博物館の案内 【常設・美術編】
   東京国立博物館の案内 【2009年08月】
   東京国立博物館の案内 【2009年10月】
   東京国立博物館の案内 【2009年11月】
   東京国立博物館の案内 【秋の庭園解放】
   東京国立博物館の案内 【2009年12月】
   東京国立博物館の案内 【2009年12月】 その2
   東京国立博物館の案内 【2010年02月】
   東京国立博物館の案内 【2010年06月】
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   博物館に初もうで (東京国立博物館 本館)
   本館リニューアル記念 特別公開 (東京国立博物館 本館)
   東京国立博物館の案内 【2011年02月】
   東京国立博物館の案内 【2011年07月】
   東京国立博物館の案内 【2011年11月】
   博物館に初もうで 2012年 (東京国立博物館 本館)
   東京国立博物館140周年 新年特別公開 (東京国立博物館 本館)
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   東京国立博物館の案内 【秋の庭園解放 2012】
   東京国立博物館の案内 【2012年11月】
   博物館に初もうで 2013年 (東京国立博物館 本館)
   東洋館リニューアルオープン (東京国立博物館 東洋館)
   東京国立博物館の案内 【2013年04月】
   東京国立博物館 平成25年度 秋の特別公開 (東京国立博物館)
   東京国立博物館の案内 【2013年12月】
   博物館に初もうで 2014年 (東京国立博物館 本館)



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評価




ル・コルビュジエ 「ラ・シテ・ラディユーズ(ユニテ・ダビタシオン)」 【南仏編 マルセイユ】

この夏に旅した南仏編もこれでラストです。最後はマルセイユにあるル・コルビュジエが設計し世界遺産にもなっている「ラ・シテ・ラディユーズ(ユニテ・ダビタシオン)」についてです。

 日本語公式:http://jp.france.fr/ja/news/114201



2016年に上野の国立西洋美術館が世界遺産に登録されたというニュースをご存知の方も多いと思いますが、あれは国立西洋美術館が単体で登録されたのではなく、フランスの建築家ル・コルビュジエの建築作品の1つとして登録されたものであり、フランスには多くのル・コルビュジエの建築作品が残っています。そして、このラ・シテ・ラディユーズも世界遺産の1つとなっていて、何と現役のアパルトマンとして今も住民が住んでいます。
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ラ・シテ・ラディユーズとは「輝く都市」という意味でフランスではこのように呼ばれていますが、ユニテ・ダビタシオン(集合住宅)という呼び名の方で世界遺産には登録されているようです。最近ではマルセイユ観光局によるツアーも組まれているようですが、私は前回のマルセイユ観光同様に現地の方に案内して頂きました。

 参考リンク:
  マルセイユ観光局のツアーの紹介
  「ユニテ・ダビタシオン」のwikipedia
  「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」のwikipedia

 参考記事:
  ル・コルビュジエと20世紀美術 感想前編(国立西洋美術館)
  ル・コルビュジエと20世紀美術 感想後編(国立西洋美術館)
  ル・コルビュジエと国立西洋美術館 (国立西洋美術館)
  
建物のアップ。この色使いがちょっとモンドリアンの絵みたいで面白いw ル・コルビュジエはピュリスムというキュビスムの発展系のような作風の絵画を残した画家でもあるので、色彩感覚や幾何学性はお手の物だったと思われます。
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この建物は1945年の戦後復興期に建てられたもので、337戸(1600人)もの世帯が入れるようです。

こちらは正面。大通りに面しているので、車からも観られます。
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ちょっと離れて観ると3階ごとに区切りができてるのが分かります。本当は4棟作られるはずだったそうですが、1棟しかありません。他の都市にもいくつかユニテ・ダビタシオンは作られましたが、マルセイユのユニテ・ダビタシオンが最も評価が高く、むしろル・コルビュジエの最高傑作と言う人もいるのだとか。

土台部分は鼎の足みたいになっています。
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横から観ても面白い作り。下が空いているからといって車を停めるわけではなさそうでした。(車は建物の周りに置いてありました)

こちらが入り口。
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長方形と四角を組み合わせているのが面白い。

この建物の中には飲食店やホテルもあるので、中に入ることもできました。

写真がボケてて申し訳ないですが、先程の入り口の部分は中から観るとこんな感じ。
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ちょっとステンドグラス風です。

入り口付近の壁には貝の化石が埋まっていました。
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天然の化石のようですが、こういう遊び心も楽しい建物です。

何階だか忘れましたが(3階か4階?)、このフロアに飲食店などが入っていて、中を見学できました。
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他に郵便局や幼稚園、ホテルなどもこの建物内にあるそうです。(左記に挙げたものでも実際に観ていない施設もあり、入れ替わりがあったりしたとのなので現役の店舗は変わって行くかもしれません) まさに1つの街がそのまま建物になったような感じ。

逆側を観るとこんな感じ。
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ちょっと変わった寸法になっているのが特徴です。その理由は「モデュロール」にあります。また、この写真だとわかりづらいですが各家庭に宅配ボックスがあるそうで、パン屋さんが朝に配達したりしてたようです。

この建物についての説明が書いてあるポスターがありました。右の絵が「モデュロール」を示しています。この建物はル・コルビュジエの建物の中でも最も厳格に「モデュロール」を守っているようです。
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「モデュロール」は人の身体と黄金比を元に寸法していく手法で、上野の国立西洋美術館でも体感できます。私は180cm丁度くらいの身長なので、モデュロールの基準である身長183cmの人が手を伸ばすと296cmになるという計算ピッタリであることが確認できました。

外から見えていた縦のシマシマ部分はこちらとなります。
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夕日に照らされて非常に美しい廊下となっていました。

これは他の階だったような気もしますが、本屋さんもありました。
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この後、屋上にも行ってみました。既に見学できる時間を過ぎていて本来なら観られない(住民しか開けられない鍵がかかっている)状態でしたが、たまたま通りがかった住民の方のご厚意で見学することができました。普段はそうも行かないと思いますので、もし行くならツアーで行くと良いかと思います。

こちらが屋上。
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この感じ、ちょっと見覚えがあるかもw やっぱり上野の西洋美術館に通じるものがあるように思えます。

こちらはプール。
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住民の方たちが寛いでいました。まさに住民の特権ですねw

屋上の壁には謎の四角い開閉口が沢山並んでいました。
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これは通気口なのだとか。

ちょっとした部屋のようなものもありました。
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この辺をうろちょろしていたら、たまたま取材にきていたフランス国営TV2にインタビューを受けましたw 勿論フランス語は分からないので日本語で答えて、案内してくれた方が翻訳して話してくれました。(その方がかなり詳しいので代わりに答えて貰った感じです) ル・コルビュジエの何処が好き?日本で有名なの? みたいなことを突然訊かれたので一応それっぽく答えたけど現地で放送されたかは不明ですw

最後に屋上からの眺め。
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南仏らしい光景が広がります。近くにスタジアムなども見えました。この日は音楽祭の日だったのであちこちから音楽祭のリハーサルみたいな音が聞こえました。


ということで、予想以上に色々と見て回ることができて感激でした。今回の南仏旅行では風景や芸術を沢山楽しむことができましたが、ここは特に思い出深い地になりました。前回の記事でも書きましたが、マルセイユは新旧様々な建物があるので、建物好きな方が南仏を訪れる際はマルセイユを選択肢に入れることを検討してみてはと思います。

以上で南仏編は終了です。記事が飛び飛びになっているので、下記にリンクをまとめておきます。

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評価




マルセイユの写真と案内 【南仏編 マルセイユ】

今日も南仏のマルセイユについてです。今回はマルセイユにある名所や美術館(中には入っていない所)をご紹介しようと思います。



まずは国鉄マルセイユ・サン・シャルル駅
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ここにはエクス・アン・プロヴァンスから普通列車で行きました。もちろんTGVも乗り入れる大きな駅ですが、何故かニースからアヴィニョンに行く時に乗ったTGVはここに止まりませんでした(この駅はどん詰まりになっているので終点になる列車しかこないのかも)
この写真の奥に改札があり、そこを右手に曲がった辺りにマルセイユ空港へのバスターミナルもあります。

こちらも駅の写真。
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駅前から繁華街に向かう方面には、長い長い階段があります。 ここをトランクを持って下りましたが中々大変でしたw しかし実はこの写真の左側の方に迂回できる坂道があるので、空港へのバスターミナルに向かう時にはそちらを利用しました。港方面に歩いていくなら駅の西側にある凱旋門経由が楽かも。

街中にはトラムも走っています。都会だけあって長い!
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私がマルセイユに行った日はちょうどフェット・ドゥ・ラ・ミュージックという音楽祭(毎年6/21)だったこともあってか、夜中の0時過ぎまで走っていました。(時刻表では終電過ぎだったけど遅延なのか臨時なのか…w) 目抜き通りを走っているので移動に便利です。

マルセイユの街並み。アップダウンがあるのが海沿いの街らしいかな。7月に行われたツール・ド・フランスでもマルセイユの坂を登っていたようです。
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マルセイユは他の南仏の観光地と違って、商業都市としての側面が強く雑多な雰囲気が漂います。アフリカや中東から来ていると思われる人なども多く、様々な人種が集まっていました。それもあってか下町あたりはちょっと治安が気になる感じの所もありました。(裏通りなどはちょっと異臭がしますw) しかし、気さくに声をかけてくるおっちゃんとかいたり活気があってフランス版の大阪みたいな街かも。

こちらはマルセイユの港にある建造物。奥のほうには観覧車もちらっと写っています。
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これは著名な建築家ノーマン・フォスターによるデザインで2013年にできました。マルセイユは「2013年のヨーロッパ文化首都」となったことで、こういった新しい文化施設がいくつかあります。とりあえず日陰になってるので休憩できましたw

こちらはマルセイユの港。マルセイユは昔から貿易で栄えた街で、数々の物語や小説などにも出てきます。
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この写真の丘の上に建っているノートル・ダム・ド・ラ・ガルド寺院はマルセイユのあちこち見えます。黄金のマリア像がまさに守り神的な感じ。

港の入り口あたりには要塞もあります。
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このサン・ニコラ要塞の近くにはナポレオン3世妃の別荘だったファロ宮(中には入れない)と、ファロ公園という眺めの良い公園があるようです。

対岸にも要塞。こちらはサン・ジャン要塞。
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この写真には写っていませんが、左の方に海があり海際の広場でスケートボードなどをしている人が集まっていました。

先程の要塞を右に曲がって北方面に歩くと、こんな現代的な建物があります。
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これは2013年に出来たヨーロッパ地中海文明博物館で、アルジェリア人建築家リュディ・リチオッティのデザインだそうです。中には入りませんでしたが、地中海文明の歴史と交流がテーマの博物館のようです。

ヨーロッパ地中海文明博物館からすぐ近くに美術館もありました。
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こちらも2013年にできた「プロヴァンスの視点美術館」 フランスの画家の企画展をやっているようでした。

ちなみに、この他にも前回ご紹介したカンティーニ美術館、日本の隈研吾が設計したプロヴァンス現代美術センター(ここも行きませんでした…)などもあります。また、東京オリンピックで話題になったザハ・ハディドによるCMA CGMタワーなどもあり、新旧の芸術の発信地となっているようです。

こちらは先程の美術館のすぐ近くにあるサント・マリー・マジョール大聖堂。
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とにかくでかい!w 海に面して美しい聖堂でした。

ここまでは歩きで回っていたのですが、ここからは妻の恩人で現地に住んでいる方に車を出して頂いて見て回りました。

まずは先程の港から見えていたノートル・ダム・ド・ラ・ガルド寺院に行きました。港からだと車で20分くらいかな。
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 日本語公式サイト:http://jp.france.fr/ja/discover/102103

現地の人たちは子供が出来たりすると、ここに来て祈るようです。割と宗派の垣根を超えて集まるらしくマルセイユのお母さん的な存在となっているのだとか。閉館時間までいたら右端あたりに写っている跳ね橋が上がるところが観られました。

中はこんな感じ。かなり荘厳な作りです。
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13世紀から現在の場所にあったようですが、建物は19世紀中頃に建てられアンリ=ジャック・エスペランデューという建築家が設計しました。ローマ=ビザンチン様式でフランスでは珍しい様式となっています。

中を観ていると面白いものがありました。船の絵や船の模型、中には飛行機の模型なんかも吊り下げられています。
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これは航海の無事を感謝して奉納されたもののようです。日本の神社でもこういうのあったような…。 洋の東西問わず、似た感覚なのかもしれません。

閉館?の時間が来て追い出されましたw 教会ですが公開時間が決まっているので事前に確認したほうが良さそうです。

この教会からはマルセイユの街が一望できます。
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これは先程の港や要塞などが写っている方向です。

ちょっと西の方向を向くと、イフ島が見えます。
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この島はかつて牢獄があったそうです。アレクサンドル・デュマ・ペールによる小説「モンテ・クリスト伯」(巌窟王)で主人公が無実の罪で捕まり、脱獄を図ったのがここだとか。実在の人物ではマルキ・ド・サドなんかが収監されていました。

南側の方向はまた違った雰囲気。
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こちら側は富裕層が海を楽しむエリアになっているようです。

ちょうど夕日が綺麗な時間でした。
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そのうち絵に描こうと思っています。

先程の南側の海辺をドライブして貰いました。
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非常に気持の良い海岸です。


ということで、マルセイユの街と風景を堪能してきました。古い建物もあれば新しくできたものもあり、非常に活気に溢れた街という印象でした。あまり観光のイメージが無かったけど、美術館も多いし、もっとゆっくり観て回りたかったかな。
次回は南仏編の最終回で、マルセイユにあるル・コルビュジエによる建物をご紹介します。

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評価




カンティーニ美術館 【南仏編 マルセイユ】

再び南仏編で、この夏の旅で最後に訪れたマルセイユ編です。マルセイユはフランス第二の都市で「2013年のヨーロッパ文化首都」にもなったため、色々新しい美術館ができたようですが、時間の都合で美術館はカンティーニ美術館だけ観てきました。

 フランス語サイト:http://culture.marseille.fr/les-musees-de-marseille/musee-cantini



この美術館は元々、マルセイユの彫刻家ジュール・カンティーニの邸宅だったそうです。
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かなり立派な邸宅なので有名な彫刻家だったのかな? 私はジュール・カンティーニを知らないのでここに作品があるのかと思いましたが、見当たりませんでした。それほど点数は多くないのですが、主に1900年以降から現代の作品まで幅広いコレクションがあります。この美術館も撮影可能でしたので、詳しくは写真を使ってご紹介しようと思います。
 参考リンク:ジュール・カンティーニのウィキペディア(フランス語)

まずは絵画作品から。こちらはジャン・デュビュッフェ
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デュビュッフェの作品は結構点数がありました。こういう画風もあるとは知りませんでしたがグチャグチャで勢いは感じますw やっぱアンフォルメルとかアール・ブリュットは苦手です…。

スペインの現代芸術家アントニ・タピエス
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これも抽象的で何を描いているのか分かりませんが、絵の具に石灰のようなものを混ぜているのが特徴かな。

こちらはオーストリアの画家オスカー・ココシュカ。マルセイユを描いた作品のようです。
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ココシュカはウィーン分離派展とかでよく観ますが、分離派とはまた違った独特の画風が好み。この色彩感覚も面白いです。

時代が前後しますが、フォーヴィスムのコーナーもありました。

こちらはアルベール・マルケ
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仲間がフォーヴィスムだったのでフォーヴィスムにカテゴライズされがちですが、明るく爽やかな画面は独自のスタイルのように思います。割と水辺の作品が多いイメージなので、これはまさに特徴がよく出てるんじゃないかな。

こちらはアンリ・マティス
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これがマティスと言われても中々ピンと来ないかも。1901年の作品なのでフォーヴィスムと呼ばれる前のものです。

こちらはアンドレ・ドラン
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ドランの作品はフランスの美術館でよく見かけるのですが、流石に本場だけあって日本より当たりの割合が高いかも。これぞフォーヴって感じです。

こちらはラウル・デュフィ
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フォーヴからセザンヌ風に移行していた時期の作品。海のあたりのタッチなんかはセザンヌっぽさが出てます。

さらに時代が戻って。こちらは新印象主義のポール・シニャック
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マルセイユの港を描いた作品で、紫がかった点描はシニャックらしさを感じさせます。

続いて現代美術のコーナー
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ここには2名の日本人作家の作品もありましたので、そちらをご紹介。

こちらはパリ在住の松谷武判による作品。
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接着剤を使った絵のような彫刻のような…。有機的な形と色が何となく海をイメージさせました。
 参考リンク:2010年の松谷武判展の紹介ページ

こちらは田中敦子による作品。海外での評価が高い画家ですが2005年に亡くなってしまいました。
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抽象的で何を表現しているかは分かりませんが、明るい色合いと軽やかさが楽しげな雰囲気でした。

こちらは館内の階段
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装飾とデザインが面白かったので思わず撮りましたw

続いてシュルレアリスムなどがあった部屋
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こちらはマックス・エルンスト
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よく観ると鳥っぽいものが描かれているのがエルンストらしいかも。

こちらは作品情報を撮り忘れましたが、ジョセフ・コーネルで間違いないと思います。
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箱の中に独自の世界観を表現しているのが大好きです。

こちらは2016年に亡くなったばかりのシャーリー・ジャフィという画家の作品。
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抽象画は苦手ですが、色づかいと幾何学模様が直感的に面白い作品です。

私が現代アートをあまり理解できないので近代絵画を中心にご紹介していますが、割と現代アートの割合が高い美術館です。

作者は分かりませんがガラス作品などもあります。
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こちらも作品詳細を撮り忘れましたが、シュルレアリスム的で面白い作品。
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こんなだだっ広い部屋もありました。
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部屋の真ん中にあるのは赤いガラスの球体が集まって紋章のようなマークになった作品。何を意味しているかは分かりません…。

現代アートの部屋は謎の作品が多いw
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映像作品もありました。


ということで、近代絵画と現代アートが主なコレクションの美術館でした。ガイドブックなどを読むとバルテュスやカンディンスキーのコレクションがあるとか書いてありましたが見当たらなかったので、もしかしたら入れ替えや貸出だったのかもしれません。現代アートは苦手なのでちょっとそこは理解できないところもありましたが、概ね楽しめる美術館でした。


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グラネ美術館 別館 【南仏編 エクス】

今日でエクス・アン・プロヴァンスについては最後となります。前回ご紹介したグラネ美術館には別館があり、そちらにも行ってきました。

 日本語公式サイト:http://jp.france.fr/ja/discover/30155



本館から歩いて5分もない所にあり、すぐ近くにセザンヌの生家なんかもあります。
DSC041702.jpg DSC04171.jpg
こちらの別館は「グラネ美術館20世紀コレクション ジャン・プランク コレクション」という案内もあり、画家、起業家、音楽家といった様々な才能を持っていたジャン・プランクによるコレクションが展示しています。ジャン・プランクはピカソを始め多くの画家と親交を結びその作品を収集したそうですが、自身の作品も展示されていました。この別館も撮影することができましたので、写真を使ってご紹介しようと思います。

 参考:Jean Planque のwikipedia(フランス語)

ここは元々教会だったらしく、作り自体がそんな感じになってます。
DSC04384.jpg

こちらはルネ・オーベルジョノワというスイスのポスト印象派の画家の作品。
DSC04176.jpg
どこか萬鉄五郎に似たものを感じるw 落ち着いた色合いが好み。

ジョルジュ・ルオーも数点ありました。
DSC04183.jpg DSC04186.jpg
聖書の風景とピエロかな? 厚いマチエールがルオーらしい作風。

こちらはセザンヌの作品。
DSC04191.jpg
これを観てセザンヌとは分かりませんでしたが、エクス・アン・プロヴァンスの辺りを描いた風景のようです。

こちらはピエール・ボナール
DSC04197.jpg
色合いが非常に気に入った1枚。ボナールは温かみとしんみりした雰囲気が好きです。

こちらはラウル・デュフィ
DSC04200.jpg
色が暗めだけど爽やかな海の感じが出ていて面白い。

こちらはフェリックス・ヴァロットン
DSC04204.jpg
ちょっと反射で分かりづらいですが、平面的で単純化された表現と色彩がヴァロットンの魅力です。

こちらはフィンセント・ファン・ゴッホ
DSC04211.jpg
1886年の作品。色は控えめなものの力強さと華やかさがあります。

こちらはクロード・モネ
DSC04213.jpg
何が描いてあるか分からないくらい淡い色ですが、山らしきものがうっすら見えています。

こちらはパブロ・ピカソ
DSC04216.jpg DSC04227.jpg DSC04258.jpg
ジャン・プランクはピカソと特に仲が良かったらしく、結構な点数があります。1920年代のものもあれば晩年の1970年頃の作品もあったりと、充実した内容となっています。

こちらはウクライナ出身の女性画家ソニア・ドローネー
DSC04264.jpg
キュビスムを吸収しテキスタイルや室内装飾なども手掛けた画家で、この作品からもそうした画業を伺わせました。なお、ソニアの旦那さんのロベール・ドローネーも画家です。

こちらはロシアの画家ニコラ・ド・スタールの作品。
DSC04297.jpg
抽象的でコンポジションのようにも見えますが海の風景のようです。 静けさが漂ってます。

こちらはジャン・デュビュッフェ
DSC04308.jpg
ジャン・デュビュッフェも数点あり、独特の原始的な雰囲気を漂わせていました。

こちらはRoger Bissièreというフランスの画家。
DSC04320.jpg
白い木みたいなのや白い星のようなものが描かれた抽象と具象の中間のような作品でした。

こちらはこの別館のコレクションを築いたジャン・プランクによる作品。
DSC04353.jpg
画家としてもかなりイケてたんじゃないかな。モダンで素晴らしい色彩感覚です。

これもジャン・プランク。
DSC04362.jpg
分かりやすいセザンヌ礼賛作品じゃないかなw 他にもセザンヌ風の作品がありましたが、それだけでなく様々な画風を試していたようでした。

こちらはClaude Garacheというフランスの現役の画家のコーナー。
DSC04388.jpg
赤が印象的で目を引きました。これは個展を観てみたい画家です。


ということで、別館だけでもかなり見どころのある美術館でした。本館と合わせてかなりの質と量なので、エクスに行く機会があったら是非立ち寄って欲しい美術館です。
これでエクス・アン・プロヴァンスについては終わりです。この後、南仏旅行の最終目的地マルセイユに向かったのですが、それはまた別の機会にご紹介しようと思います。


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