関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

映画 「インビクタス‐負けざる者たち‐」 (ネタバレなし)

色々とネタは溜め込んでいるのですが、今日は久々に映画の記事です。(帰りが遅かったり記事を書く時間が無いとネタを調整しますw) 会社の帰りにレイトショーで「インビクタス‐負けざる者たち‐」を観てきました。

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【作品名】
 インビクタス‐負けざる者たち‐

【公式サイト】
 http://wwws.warnerbros.co.jp/invictus/

【時間】
 2時間10分程度

【ストーリー】
 退屈_1_2_3_4_⑤_面白

【映像・役者】
 不足_1_2_3_4_⑤_充実

【総合満足度】
 駄作_1_2_3_4_⑤_名作

【感想】
映画は美術展や美食より点数が甘いってわけではないです(><) クリント・イーストウッド監督の作品はハズレがあまり無いように思いますが、これは文句なく素晴らしい映画で、何らかの賞をとるべき映画だと思います。

この映画は南アフリカのネルソン・マンデラ大統領とラグビーを題材にした実話が元になっていて、アパルトヘイトからの脱却を目指していた背景が重要になってきます。
 参考:ネルソン・マンデラのwiki

その辺は日本人にはぴんと来ないところですが、ちゃんと映画内で雰囲気もわかりました。(若干、限られた中での描写しかなかったようにも思いますが、広げすぎると収拾がつかなくなるかもw) 詳しい話はネタバレになるので省略しますが、クライマックスに向かうに連れて興奮と熱気で盛り上がり、最後はそのパワーで押し切られました。よく考えると回収されずに終わる人間関係の話や、ラストの後どうなった?とかもうちょっと描いて欲しいところもありますが、政治・人種問題・貧困など難しいテーマを含みつつも感動できたのは見事でした。そして、役者も素晴らしかった。マンデラ役のモーガン・フリーマンの立ち居振る舞いが偉人そのものでハマリ役だし、マット・デイモンも頑張った! 人間性や熱意・信念を感じました。 日本の政治やスポーツもこれくらい信念があれば… いや、むしろ過酷な状況だからこそ輝く瞬間もあるのかな?と考えさせられたりw
娯楽映画としても観られるだろうし、大満足の内容でした。お勧めです^^

そう言えば、この間ご紹介したウィリアム・ケントリッジ展でも南アフリカが題材でした。 ワールドカップが近いからかな? 南アフリカに詳しくなれる年かもw


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評価




可能世界空間論――空間の表象の探索、のいくつか 【NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)】

東京オペラシティアートギャラリーの「エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界」「わが山河 part II」ICCカフェと巡ってきた最後に、NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)で「可能世界空間論――空間の表象の探索、のいくつか」も観てきました。

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【展覧名】
 可能世界空間論――空間の表象の探索、のいくつか

【公式サイト】
 http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2010/Exploration_in_Possible_Spaces/index_j.html

【会場】NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)
【最寄】初台駅
【会期】2010年1月16日~2月28日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間40分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日16時半頃です)】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
今回もそんなに点数が多いわけではありませんが、あまり混んでいないうえ、ゆっくり楽しむこともできる内容でした。
セシル・バルモンド展を観て、数学的見地と美術の融合に感動してきた後にこの展示を観たわけですが、こちらも科学技術と美術の融合を感じさせる展覧で、メタバーズというものを主題にしているようでした。 このメタバーズというのは、インターネット上で構築される3D仮想空間のことで、これを何にどのように使うか?というのがICCのプロジェクトにあったようです。そう聞いてようやく「可能世界空間論――空間の表象の探索、のいくつか」という展覧名も意味がわかってきましたw 4つのコーナーに分かれていたのでそれに沿ってご紹介しようかと思います。

<舘知宏 「建築折紙」> ★こちらで観られます
「剛体折紙」
まず入ってすぐに目に付くのが大きなボール紙で出来た作品です。これはどうやら伸縮する構造物で、折り紙と言えば折り紙ですw そして、これは実際に触ってたたむ体験ができました。一点に力を加えて持ち上げるだけで、花びらが閉じるように全体が伸縮する構造が面白かったです。この前ポーラミュージアムアネックスで観たチャック・ホバーマンの展覧会が思い返されしました。

「Free form origami」
パソコンのソフトです。ドラッグしたりして折紙を自在にシミュレートできる3Dのソフトで、これも実際に体験することができます。視点を変えながら波型の折紙を折ったりしてきました。その後ろにはこれを使って実際に折ったような折紙作品がいくつか並んでいました。

「自由折紙」
テトラポット、楓のような葉っぱ、マスク、やかん(ティーポット)、うさぎなどの折紙作品です。うさぎの折り目を広げた複雑な図形のようなものも展示されていて、さらに実際に作成している早回しのビデオが流れていました。クリップで押さえながら折る様子は興味深いのですが、これだけを観たら何を折ってるのかさっぱり想像できないと思いますw 面白いです。

<柄沢祐輔+松山剛士 「中心が移動し続ける都市」> ★こちらで観られます
こちらは2008年にノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンの『自己組織化の経済学―経済秩序はいかに創発するか』という著書を考察し作られた作品です。都市には繁栄する所とスラム化したり衰退するところが出てきますが、それを繰り返すことで中心地がどんどん変わってきます(田舎ほどいきなり新しいビルや駅ができたりしますねw) それを四角型の模型を使って表現していて、大きな四角や細かく密度の高い四角(多分、中心部)などがありました。この作品は内容も解説文も難しかったw 

<田中浩也+岩岡孝太郎+平本知樹 「オープン・(リ)ソース・ファニチャーver.1」> ★こちらで観られます
木の枝のような形をしたパズルかブロックのようなものです。籠の中に大量に入っていて、それを組み合わせて独自の作品を作ることができます。コーナーに入り、しばらく作成に没頭していたのですが、そもそも同じ形のピースが全然見つからない!w 懸命に探したのですが全部バラバラで組み合わせるのにも苦労しました。…出来たものは無残だったw 周りにはまるでDNAの構造のように上手に組まれたものもあって、作者のだろうか?と思いましたが誰が作ったかはわかりません。大きなやつは作者のだとは思いますが・・・。
後で解説を読んだところ、最初にピースの基本的な形を作り、それをソフトで様々に角度や大きさの微妙な変化をつけているそうです。(道理で似たのが無いわけだ) そこからいかに秩序を持って組み立てられるのか?というのがミソになっているようでした。私が作ったのはかなりカオスでしたが^^;

<エキソニモ 「↑」> ★概要
この作品のことのようです。靴を脱いで真っ白な床と壁の部屋?に入ります。ここには机とパソコンが置かれ、周りには水槽や植木などもありました。このパソコンに触ることができるのですが、マウスをいじっていたらノイズのような音を出して、部屋の内部の映像が映されました。さらに観察していると何度も画面が変わり、様々なところに隠しカメラがあることがわかります。すっごい盗撮されてる…。気になったのでカメラを探してみたりしているうちに、他にも妙なものを見つけました。壁の時計は凄い速度で回ったりとまったりしていて、植木には長い刀を持ったセーラー服の萌えキャラのフィギュアとかもありましたw いまいち意図はわかりませんが、盗撮されるとどこだどこだ?ってなりますね。

なお、公式ページには「ゴッドは、存在する」と、ICCは大丈夫なんだろうか?wと心配してしまうバナーが載っていますが、これはICC自体の入口(カフェのあたり)にあったこの人の作品で、ネットの掲示板みたいな作品でした。ゴッドって響きが何か2ちゃんっぽいw 神、いわゆるゴッド。

ということで、小展ながらも体験型の作品が多くて面白い内容でした。そしてこの後、以前も観た「オープン・スペース 2009」も再度観てきました。これは以前ご紹介したので割愛します、
 参考記事:コープ・ヒンメルブラウ:回帰する未来 【NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)】


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評価




ICCカフェ 【初台界隈のお店】

東京オペラシティアートギャラリーで「エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界」「わが山河 part II」を観た後、NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)にもハシゴをしたのですが、展示を観る前にICCの受付脇にあるカフェでちょっと休憩してきました。

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【店名】
 ICCカフェ

【ジャンル】
 カフェ

【公式サイト】
 http://www.ntticc.or.jp/About/cafe_j.html
 ※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。

【最寄駅】
 初台駅

【近くの美術館】
 NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)
 東京オペラシティアートギャラリー

【この日にかかった1人の費用】(※お酒は飲んでいません)
 600円程度

【味】
 不味_1_2_③_4_5_美味

【接客・雰囲気】
 不快_1_2_3_④_5_快適

【混み具合・混雑状況(土曜日16時頃です)】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【総合満足度】
 地雷_1_2_③_4_5_名店

【感想】
このお店は本当にICCの目の前にあって、そんなに広いスペースではありませんが、それなりに落ち着いて過ごすことができました。東京オペラシティアートギャラリーとICCはワンセットでハシゴするのが常なので、ここで休憩するのはコース的にちょうど良かったりします。この日も、セシル・バルモンド展の後に来たと思しき人たちがちらほらいたので、このお店も含めて定番なのかも。

この日はお店のお勧めの豆乳プリンとコーヒーのセット(580円)を頼んでみました。
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豆乳プリンのアップ。黒蜜をかけました。
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結構、豆乳の香りがしました。それ自体は薄味で確かに豆乳の味がします。そして、上には黒蜜をかかけて食べるのですが、それもまた独特の風味で中々美味しかったです。健康にも良さそう。一方、コーヒーはとても普通で可も不可もなしw まあ、値段なりの味といったところでしょうか。

という感じで、地の利もありふらっと寄ることのあるカフェです。ハシゴのルートに組み込むのも良いかと思います。
この後、ICCの展示も観ました。


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評価




わが山河 part II 【東京オペラシティアートギャラリー】

前回の記事でご紹介した「エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界」を観た後、館内の上の階に移動して、「わが山河 part II」も観てきました。こちらは収蔵作品の展示となっていました。

【展覧名】
 収蔵品展032 わが山河 part II 東京オペラシティコレクションより

【公式サイト】
 http://www.operacity.jp/ag/exh115.php

【会場】東京オペラシティアートギャラリー
【最寄】初台駅
【会期】2010年1月16日(土)~3月22日(月・祝)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間30分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日15時半頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
こちらの展覧会は空いていてのんびり観ることができました。何人か現代の画家の山水をテーマにした作品が30点ほど並んでいて、これは?!という作品もありました。気に入った作品をいくつかご紹介しようかと思います

大竹卓 「山霧」
タイトルの通り、山の森に霧がかかっている絵です。白と黒のだけのモノクロで深遠な雰囲気が漂っていました。

坂部隆芳 「那智の瀧の図」
あれ?これは?と思った作品。というのも、最近観た根津美術館の「那智瀧図」とそっくりの作品です。貰った作品リストを読んでみたところ、どうやらこれは根津美術館の「那智瀧図」を元に作成された作品だそうで、似ているのはそのせいでした。一見、日本画に見えますが油彩で、油彩による模写とも言えるようです。茶色い背景に白い滝が落ちる様子が描かれ、古びた感じもしました。デフォルメしているような滝が印象に残ります。
 参考記事:国宝那智瀧図と自然の造形 (根津美術館)

伊藤彬 「月下」 ★こちらで観られます
これも那智の滝がテーマの作品で、3枚セットになっています。両脇は黒っぽい絵で、どうやら夜で暗い影となった岩のようです。真ん中には正面から見た滝が描かれています。滝の背景は金色に輝いて見えていて、特に上の方は明るく見えます。タイトルから察するに月光による輝きでしょうか。静かに神秘的な雰囲気を称えている作品でした。

中神敬子 「雪原」
真っ白な雪原と背景に小さな家や山が見えます。左側に2本の双子のような木が伸びていて、その下には等間隔の杭?が横にならびリズミカルな構図に思えました。こういう写真が撮ってみたいなーと思ってみたり。

この辺で次の部屋に入ります。大きな絵が並んでいて、目の前に山野が展開しているかのような気分になれました。

大野俊明 「銀嶺」
空に浮かび上がるように描かれた雄大な雪山の絵です。手前の丘に生える木々などと比べると、その雄大さが際立ちます。 銀嶺の手前にはかすんで見える住宅街なども描かれ、山に見守られているような感じに思えました。この画家の作品は淡い色彩で優しさがあり、観ていて落ち着く作品が多くて好みでした。

大野俊明 「風の渡る道」
山の上から眺めた水辺の町です(湖か海か大きな川?)。遙か遠くまで見渡せる展望が爽快で、点のように描かれた沢山の家々や、眼下にある少し大きめに見える町など、絵の中の世界の広がりを感じました。

稗田一穂 「春満つ桜」
渓流沿いに生える大きな桜が描かれています。その幹には2羽の鳥が背を向けて休んでいていました。花は満開で渓流は昔の山水画のようです。華やかさがある一方でどこか静かな印象も受ける作品でした。

最後は熊谷直人という方のコーナーでした。アクリル絵の具で描かれた、柔らかい印象の一見抽象画のような作品で、川の流れをカラフルに描いたのかな?と思ったら木や森を描いているようでした。ちょっと私には難しかった^^;

という感じでした。那智の滝関連の作品と大野氏の作品が特に面白かったです。もし東京オペラシティアートギャラリーに行ったら、こちらも特別展とセットで観るのも良いかと思います。


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評価




エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界 【東京オペラシティアートギャラリー】

先々週の土曜日に、初台の東京オペラシティアートギャラリーへ行って「エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界」を観てきました。もし今開催されている展覧会の中でお気に入りを挙げるとしたら、ルノワール展ボルゲーゼ美術館展のような大規模な展覧に並んでこの展示も上位に名前を挙げたいくらい気に入った展覧でした。

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【展覧名】
 エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界

【公式サイト】
 http://www.operacity.jp/ag/exh114/

【会場】東京オペラシティアートギャラリー
【最寄】初台駅
【会期】2010年01月16日~03月22日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日14時半頃です)】
 混雑_1_2_③_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
思った以上に混んでいて、特に学生さんやデザイナー・建築家の方が多いようでした(何故それが分かるかと言うと後述します) 皆、展示物の前で首を傾げてはわからないと言ったり、作品リストの解説を読んで何かを発見したような表情をしているのが印象的な展示でした。

まずこのセシル・バルモンドという人はどんな人か?というところからですが、「構造デザイナー・構造エンジニア」という仕事をやっている方です。聞き慣れない仕事ですが、これは建築家の描いたデザインを、力学や施工の成約をふまえて丈夫に作る上で技術的なサポートをする仕事のようです。そして、このセシル・バルモンド氏は著名な建築家と様々なプロジェクトを手がけて厚い信頼を受け、現代建築の可能性を切り開いているようです。彼の作品は独特の幾何学を用いたものが多いようで、この展覧会でも目が覚めるような発想の幾何学の世界が広がっていました。
 ※詳しく知りたい方は公式サイトのイントロで読めます。(上の説明もほとんど要約しただけなのでw)

館内はいくつかのコーナーに分かれていたので、コーナーごとにご紹介したいと思います。幸い、公式サイトに展示風景の写真が載っていますので、そこにリンクを張っておきます。

<バナー> ★公式ページ展示風景の001.jpg~005.jpg
入口からすぐある作品が垂れ幕の迷路のような作品。抽象的な模様や植物の模様?など色とりどりの垂れ幕が両脇にかかり路を作っています。最初に説明を受けるのですが、この迷路はどこかで下をくぐるか横を抜けないと行き止まりになっています。押しのけて次に進むと、今度は円形に並んでいるスペースが現れます。その円形のところや、行き止まりのところにセシル・バルモンド氏の物の捕らえ方について、詩的なまでに難解な言葉が書いてあったのでメモを取ってみました。
要約すると、「始めに写真を撮る。続いてスケッチ。これは特徴を捉えるため。すると物の成り立ちがダイヤグラム(図形)として浮かびあがる」とのことです。 ・・・この時点ではよくわかりませんでしたw (この次以降のコーナーを観るとなるほどと思う作品がありました。)
また、他にも「デザインとは円を使って説明できる」と言っていて、右半分の半円に外観、混沌、力、構成、もう半分(左半分)は物理的なものから得る概念的なものとして、内部、秩序、美、パターンをあげていました。右側が身体なら左側は見えるもの・背後にある動きのようなもの、ということで、体と精神のバランスで成り立っているとのことです。わかったような分からないような… ここは私には難解でした。デザインをやっている人ならわかる感覚なのかな?

<レシプロカル・グリッド> ★公式ページ展示風景の006.jpg~009.jpg
前述のバナーでくじけそうになりましたが、ここからは私にとって面白いコーナーの連続でした。ここはアクリル板に色々な数字や図表が描かれていて、一見すると何だかわかりませんが作品リストに解説がかいてあります。

1つ例を挙げるとこんなのがありました。(数字の羅列なので大丈夫だと思いますが、著作権に触れるようなら削除しますのでお知らせください)
上段は私が作ったものですが、何のことは無い掛け算の九九です。では、今回の展示にあった下段の数字の羅列は何でしょうか?
number.jpg

実はこの下段の数字も九九の結果を加工したものです。例えば7×8=56となった後、解である56を5+6=11とします。さらに11を1+1=2として、1桁になるまで解の1桁目と2桁目を足すと、この数字の順になります。で、何が面白いかというと、この法則で計算した結果のたてと横をみると9の段は全て9に、3と6の段は3の倍数に、2の段と7の段は裏返しの順に…(他にも裏返しの関係はあります)といった法則性のようなものが見えるところです。 これを観て、面白い!と思えるかどうかがこの展覧をどう思うかの分かれ道かもw 私は手品を見たようにすげー!!ってなりましたが、ならない方はあまり楽しめないかもしれません。この結果をグラフにしたものや、指を使った九九の解説のようなものもあり、身近な九九から未知の世界が広っていくのが面白かったです。

また、黄金比を使って花びらの螺旋を説明したもの等がありました。花のスケッチから枝分かれの角度は137.5度がちょうど良いと割り出したり(残り222.5度を137.5で割ると1.618の黄金率になるため)、フィボナッチ数列のように花びらが成長していく様子を説明していました。自然界を数字で観察していくセンスに驚きました。まるで科学者みたい…。 さらに黄金比によって自己相似形に無限に細分化されていく図形なども興味深いところでした。
 参考:黄金比のwiki

<ヘッジ> ★公式ページ展示風景の010.jpg~014.jpg
今回のポスターにもなっているX字を組みせた中身のない立体を自己相似的に繰り返してできた空間で、7000枚のアルミと2500mものチェーンが使われています。所々に穴が空いている構造も意味深でした。

<プライムフロア・プライムウォール> ★公式ページ展示風景の015.jpg~017.jpg、020.jpg
先ほどのヘッジの置かれている部屋全体にじぐざぐの模様があり、これはプライムフロアという作品です。また、壁には坂のように積み重なっていく線のプロットがあり、こちらもプライムウォールという作品です。これらは素数(プライムナンバー)を題材にしていて、フロアは数値の差をグラフ化したもの、ウォールは全ての偶数は素数の和であるという仮説をプロットしたものです。見ていると法則性がありそうで無さそうな感じですw 実際に素数の出現の法則はいまだに解明されていない(法則があるかも不明)ですが、これを観ていると何かがありそうな気がしてくるw まるで譜面のようでした。2,3,5,7,11,13… こんな身近な数字でアートができるとは思いもしなかったです。

<ダンザー> ★公式ページ展示風景の015.jpg~020.jpg
これもプライムフロアと同じ部屋にあります。2つの幾何学的なオブジェに見えますが、これはフラクタル(自己相似形)を表しているようです。壁面にも自己相似の図形の映像がありました。こうしたフラクタルは自然界にも存在するのですが、これをデザインに応用すると知的な感じがします。しかも結構複雑な形なのに自己相似形なのが凄い。

<写真と映像のコーナー> ★公式ページ展示風景の021.jpg
最後はセシル・バルモンド氏の手がけた建築物の写真や映像のコーナーです。CGを含んだ映像のほうはかなり理解しやすいかもしれません。(展示の最初にこれがあればどれだけ取っ付きが良かったことかw) これまで観てきた作品の特徴も感じられる幾何学的なデザインが美しく、不思議と優雅な姿をしている建築物が多かったです。


ということで、数字や図形が好きか嫌いかでだいぶ感想が違ってくる展覧会かもしれません。私は身近な数字をここまで色々な角度でデザインに応用するところに感動しました。数学的な見地と自然の観察からここまで導き出しているからこそ、本能的にも美しくエレガントなデザインになっているのかもしれないと思いました。数学的でパズルのような思考が好きな方には是非お勧めしたい展覧会です。

余談ですが、この後、上階の展覧も観たのですが、それも見終わって帰る頃に、入口付近に50人くらいの凄い人だかりができていて何だろう?と思ったらギャラリートークの人たちでした。案内役の方が、この中に建築家の人はいますか?と訊いていたのですが、結構手を挙げている人が多かったので、プロの方達もこの展示は注目しているのかもしれません。さらにその後に行ったカフェでも大学生と思われる集団が感想会のようなものをやっていたし、予想以上に熱い関心を集めているようです。

おまけ。ミュージアムショップに「ヘッジ」の一部が飾ってありました。
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評価




shop×cafe(ショップ・バイ・カフェ)  【六本木界隈のお店】

サントリー美術館で「おもてなしの美 宴のしつらえ展」を観た後、サントリー美術館の隣にあるshop×cafe(ショップ・バイ・カフェ)でのんびりしてきました。

【店名】
 shop×cafe(ショップ・バイ・カフェ)

【ジャンル】
 カフェ・レストラン

【公式サイト】
 http://www.suntory.co.jp/sma/shopcafe/index.html
 ※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。

【最寄駅】
 六本木駅/乃木坂駅

【近くの美術館】
 サントリー美術館
 21_21 DESIGN SIGHT
 国立新美術館
  など

【この日にかかった1人の費用】(※お酒は飲んでいません)
 850円程度

【味】
 不味_1_2_3_④_5_美味

【接客・雰囲気】
 不快_1_2_3_4_⑤_快適

【混み具合・混雑状況(祝日19時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【総合満足度】
 地雷_1_2_3_④_5_名店

【感想】
このお店は金沢の加賀麩の老舗「不室屋(ふむろや)」さんというお店が運営しているそうで、ミュージアムショップの隣にあります。
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中はこんな雰囲気。モダンな和のテイストでゆっくりくつろげるお店です。この日はお客さんも少なくのんびりできました。展覧会のカタログがおいてあるのも嬉しい。
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「おもてなしの美」展の限定スイーツの「白玉生麩のくず湯」を食べることにしました。P1110528.jpg

やってきました。「白玉生麩のくず湯」 金箔が乗っています。食器も美しいです^^
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アップ。頂いてみると、とろっとぬるっとした食感とあちあちな感じで美味しいです。甘さは控えめであんこの甘さがあるくらいかな。予想以上にあっさりしていました。
付け合せのほうもお麩の佃煮のようで、ちょっと肉みたいな味で美味しかったです。
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ということで、雰囲気も味も良くてのんびりカタログも読める…。ミュージアムカフェとしては理想的なんじゃないかな。細かいことを言うと惜しいなという点もあるので、最高ってところまではいかないけれど良いカフェだと思います。(味が④になってるのは水のコップから洗剤のような匂いがしたのが理由だったりしますw)

このメニューは今の展覧会の間だけだと思うので、気になる方は今のうちにどうぞ。

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ここからはおまけです。

エスカレーターを降りている途中に、裏手の公園がスケートリンクになっているのが見えました。
P1110540.jpg P1110505.jpg
「フォルクスワーゲン スケートリンク in 東京ミッドタウン」
 公式サイト:http://www.imgjapan.com/rink/
 期間:2009年12月4日~2010年2月28日

さらに、この日は地下鉄の六本木駅に向かったのですが、途中でTokyo Midtown Award 2009という展示がありました。
 (左):いつも置いてあるこの石の近くに会場があります。
 (右):アワードの概要
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 Tokyo Midtown Award 2009
 公式サイト;http://www.tokyo-midtown.com/jp/award/index.html
 期間;3月28日(日)まで

普通に往来の多い通路の脇でやっているので結構多くの人の目に触れているかも。
↓のような作品の他に自動販売機を模した作品や下駄のような作品など様々な作品がありました。
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こんな感じでミッドタウンは色々とイベントをやっていて面白い施設です。いつも何かやってます。


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評価




おもてなしの美 宴のしつらえ 【サントリー美術館】

もう10日くらい前ですが、祝日にサントリー美術館に行って、「おもてなしの美 宴のしつらえ展」を観てきました(先日ご紹介した国立近代美術館の後に六本木に移動しました。) いつもどおりメンバークラブのカード提示で入りました。
 参考:メンバークラブの公式サイト

P1110512.jpg P1110515.jpg


【展覧名】
 サントリー美術館所蔵品展
 おもてなしの美 宴のしつらえ

【公式サイト】
 http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/09vol07/index.html

【会場】サントリー美術館
【最寄】六本木駅/乃木坂駅
【会期】2010年01月27日~03月14日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間20分程度

【混み具合・混雑状況(祝日18時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
ほとんど貸しきり状態でゆっくり観られて良かったです。
この展覧会は「おもてなし」をテーマにしているようですが、結構多岐に渡っていて、テーマから逸脱するものは無いのの「サントリー美術館所蔵品展」の趣きの方が強かった気もします。テーマを細分化して章ごとに分かれていますが、特に時代や流行の流れとかも無いので、あまり複雑なことは考えずに観られる一方で、作品同士の繋がりを見出すのは難しいかもしれません。
なお、6回の展示替えのうち、私が行ったのは3回目の時期でした。(2/20現在で既に4回目に入っています。3回と4回では大きな展示替えがあるため、現在は既に展示されてない可能性があります。すみません)
 実際の順番と作品リストの順番が違いますが、だいたい作品リストの順で気に入った作品をご紹介しようかと思います。

<冒頭>
「朱漆塗湯桶」
リストでは3章ですが、ハイライト的に最初にありました。湯を入れる桶で、祭礼や祝宴で使われたものです。黒漆の上に朱色の漆を重ねていて、特に朱色が目に鮮やかです。祝宴に相応しい華やいだ雰囲気を持つ桶でした。

<第1章 季節のおもてなしとしつらい>
[1. 新春のおもてなしとしつらい]
「大名御飾書 第六巻 年中床飾」
大名が鏡餅を備えるための指南書です。イラストで説明されていて、どうやら鏡餅は正月以外にひな祭りなどでも飾られているようでした。この作品の隣には模型のでかい鏡餅が置かれ、餅の上に松などが載っていました。

岸駒 「猛虎図屏風」
6曲1双の虎の屏風です。左隻はうつ伏せで振り返る虎が描かれ、まるで今こちらに気づいたかのような雰囲気です。 右隻はこちらを伺い身構える虎が描かれ、すらっとした印象ですが迫力があり写実的な感じでした。今年は寅年なので、色々なところで虎の作品に出会いますねw

「月次風俗図屏風」 ★こちらで観られます
6曲の金屏風です。その名の通り、12ヶ月分の江戸時代の町の生活シーンが描かれた屏風のようで、金の雲で上下の2段×6曲で12ヶ月のようです。ぱっと見ではどこがどの月かわかりづらいw 恐らく右上が1月で右下が12月になって反時計回りなのかな?と思いましたが、実際のところはわかりません。お花見したり、門松を飾ったり、お正月の準備をする様子などが描かれ当時の人たちの生活を伝えているようでした。

[2. ひな祭のおもてなしとしつらい]
「朱漆塗絵替漆絵膳・ 飯器・杓子」
黒と朱の漆塗のお膳です。表面には絵が草花などの描かれ、お膳の下は猫足で支えていました。ひな祭り用に作られたようで、これまた華やかな雰囲気でした。

<第2章 おもてなしと宴の歴史>
狩野元信「酒伝童子絵巻 中巻」  ★こちらで観られます(私が観た場面とは違うようです)
予告を観て、これを楽しみに来ました。大きく描かれた酒呑童子(酒伝童子)と大きな盃、周りに侍らせている都から拉致してきた十二単の女性達、そして毒の酒を注ぐ源頼光の家来たちが描かれています。周りには三つ目の妖怪などもいて、お互いに隙を狙っている緊迫した騙しあいの様子が覗えました。カラフルで一見優雅ですが緊張感がありますw この後、鬼はまんまと毒の酒で動けなくなって殺されます。
 参考記事:酒呑童子(東京国立博物館)

<第3章 おもてなしの器と調度>
[1. おもてなしの酒器]
「亀流水蒔絵湯桶」
円筒形の湯桶で、黒地に金の蒔絵が施されています。上部や側面には亀が描かれていて、その甲羅の後ろには蓑のように藻がついていました。これは長寿のお目出度いモチーフのようです。また、この亀は牙が生え目をむき出しにしていてちょっと怖い顔をしています。こうした海獣のような表情は亀の霊性を高めて表現しているそうです。

「色絵葡萄鳥文瓢形酒注」
久々に観ましたが、この美術館でも人気のコレクションじゃないかな。朱色や緑が鮮やかなひょうたん型の酒注です。明るくすっきりしていて品を感じます。何といってもこの形が好きです。ミュージアムショップでこれのレプリカを観ては買いたいと思いつつ、値段に負けるw。 
そういえば以前、東博でそっくりの作品を観ました。当時の量産品なのかな?
 参考記事:東京国立博物館の案内 (常設・美術編)

「染付吹墨文大徳利」
しっとりとした白い大きな徳利です。所々に青色が霧吹きされたような文様があるのがアクセントになっていて趣がありました。

「紫陽花橋螺鈿蒔絵重箱」
金の蒔絵ですアジサイの花の所々が螺鈿細工になっていて、ちょうどアジサイの花の色のような色合いを見せていました。背景には線でかかれた川や太鼓橋、舞飛ぶ蝶など優雅な雰囲気を出していました。 この辺には蒔絵も結構あったのが嬉しい。


ここら辺から階を降りて3Fのコーナー

[2. おもてなしの食の器]
野々村仁清 「流釉花枝文平鉢」
薄茶の丸っこい平針の端が内側に丸め込まれているような形をしていて、裏返った部分はこげ茶色になってす。下には3つの足がつき、側面には薄茶の地に○をとりかこむ7~8つの○の白い牡丹文が描かれていました。 何しろその形が面白いです。これも好みの器です。

「織部花文洲浜形手鉢」
山の字のような三山形の手鉢です。取手のあたりで茶色と緑の色が分かれています。 この三山形は「洲浜形」と呼ぶそうで、曲線の浜を抽象化した形のようですが、その形から蓬莱山とも結びつけられ、吉祥の形となっているそうです。 また、手鉢の中には記号のようなものが描かれ、古いのに先進的な感じを受けました。

[3. おもてなしの茶道具]
「放屁合戦絵巻」
これは実際には最後の方にあったかな。タイトルから察するに屁を競っているようで、この絵巻は屁を貯めるための食事をしている様子が描かれています。簡略化され卑近な顔をした人たちが、まるでギャグマンガのような雰囲気すらありました。 ・・・おもてなし?屁で?? まさかね?w 当時の食事の様子が分かるということで展示されているようですw

「黒樂四方茶碗 銘 山里」
ろくろではなく手づくねでで作った黒い茶碗です。中には雪のように金が散らされ、側面には山の形に金の釉薬がかけられています。まるで闇夜に降る金の雪が、山に積もっていくような感じでした。なお、この「山里」という銘は千載和歌集の詩にちなんだもののようです。

「縞螺鈿蒔絵茶箱」
長方形の箱で、蒔絵に横縞のように○や△の形の幾何学的な螺鈿が施されています。また、波や草花のような文様も見られました。これは東南アジアの文化が源流にある南蛮趣味の蒔絵と解説されていました。純和風とは違った魅力のある蒔絵でした。

[4. おもてなしの香道具]
「色絵鶴香合」
羽をたたんで泳ぐときの姿勢(少し横向き)の鶴の形をした香合です。華やかだけど落ち着いた色彩で、可愛らしさもありました。また、丸みや線に作者の腕の冴えが観られると解説されていました。

[5. おもてなしの調度]
「浦島模様筒描蒲団地」
蒲団地が3点くらい展示されていました。蒲団地とは裏地をつけて袋状にして、中に綿をいれたものです。 これは亀に乗った浦島太郎が描かれた作品でした。竜宮城や飛んでいる鶴も描かれ、亀も立派で長寿の縁起もののようでした。(あまりに立派で、そもそもこんな立派な亀がいじめられるのかな?としょうもないことを考えていましたw) こうした蒲団地はのりなどをつかって自在に絵を描けるそうですが、その分高級品らしいです。

「流水沢瀉蒔絵広蓋」
50cm四方くらいの大きな蒔絵の蓋です。衣服や引き出物を入れていたそうです。水草とその間に流れる水が簡略化されて装飾的な優雅さを出しているように思いました。


ということで、ハイレベルなコレクションを堪能することができました。タイトルがぴんと来ないせいか空いていましたが、サントリー美術館の趣味の良さを伺わせる内容でした。


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評価




東京国立近代美術館の案内 (2010年02月)

前回ご紹介した「ウィリアム・ケントリッジ 歩きながら歴史を考える そしてドローイングは動き始めた……」を観た後、東京国立近代美術館の常設を観てきました。

P1110469.jpg


ここは事前に受付で写真撮影の許可を貰ってルールを守れば撮影可能です。(中には撮影してはいけない作品もあります。)
 詳しくはこちら

いくつかご紹介しようと思うのですが、掲載に問題がありましたら即刻取りやめますので、ご連絡ください。(広報や商用に使うわけではありません。) また、念のため最近の作品は載せないでおこうと思います。

参考記事:
 東京国立近代美術館の案内 (2009年12月)

尾竹国観 「油断」
カラフルで華やかな屏風。戦の途中でしょうか。油断というタイトルから嫌な予感がw
DSC_0179.jpg

パウル・クレー 「花ひらく木をめぐる抽象」
色のタイルのようなものがリズミカルで温かみを感じました。
DSC_0191.jpg
 パウル・クレーの参考記事 20世紀のはじまり ピカソとクレーの生きた時代


吉原治良 「海辺の静物」
幾何学的で擬人化されたかのような静物画に思えました。上のほうとか実際に積むのは不可能では??
DSC_0197.jpg

小磯良平 「肩掛けの女」
この斜めの姿勢が目を引きました。
DSC_0206.jpg

安井曽太郎 「金蓉」
ここの所蔵品のなかでもかなり好きな作品です。絶妙な構図ですね。
DSC_0235.jpg


日本画のコーナーで凄いテンションが上がりました。松園に清方に深水…。いずれも素晴らしい!

(左):上村松園 「雪」
(右):鏑木清方 「初東風」
DSC_0241.jpg DSC_0245.jpg

伊東深水 「雪の宵」
DSC_0248.jpg


(左):横山大観 「満ち来る朝潮」
(右):竹内栖鳳 「海幸」
大観と栖鳳は並んで展示されていました。そういえば山種美術館で開催されている「大観と栖鳳-東西の日本画-」も気になるところです。
 参考リンク:山種美術館「大観と栖鳳-東西の日本画-」展の公式サイト
DSC_0253.jpg DSC_0256.jpg

横山大観 「或る日の太平洋」
こちらも大観。これはちょっと離れたところにあったかな。ダイナミックかつ幻想的な風景です。
DSC_0278.jpg

と、こんな感じでした。特別展で思った以上に時間がかかったので、閉館までわずかな時間しかなく急ぎ足になってしまいました。なお、常設内で「早川良雄-"顔"と"形状"-」展(既に終了 2010年1月2日~2月14日)と、特集コーナー「小林和作 意外と大胆な風景画」も観てきましたが、ご紹介は割愛。特に小林和作氏の作品はかなり好みで写真も撮ったのですが、50年経たないくらいの微妙な時代なので自重しておきます。

この美術館の常設はかなりボリュームがあり、現代の作品まである幅の広さが素晴らしいです。今回ご紹介したのはほんの一部(しかも私の好みのチョイスw)ですので、機会があれば是非お勧めしたい常設です。


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評価




ウィリアム・ケントリッジ 歩きながら歴史を考える そしてドローイングは動き始めた…… 【東京国立近代美術館】

もう終わってしまった展覧会ですが、先週の祝日に会期終了間際だった「ウィリアム・ケントリッジ 歩きながら歴史を考える そしてドローイングは動き始めた……」を東京国立近代美術館 企画展ギャラリーで観てきました。もう遅いですが印象深い展覧でしたのでご紹介しておこうと思います。

P1110476.jpg P1110471.jpg


【展覧名】
ウィリアム・ケントリッジ 歩きながら歴史を考える そしてドローイングは動き始めた……

【公式サイト】
 http://www.momat.go.jp/Honkan/william_kentridge/index.html#advice

【会場】東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
【最寄】東京メトロ東西線 竹橋駅
【会期】2010年1月2日(土)~2月14日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度 (全部観ると3時間くらいでしょうか…)

【混み具合・混雑状況(祝日14時頃です)】
 混雑_①_2_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_4_⑤_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_②_3_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
そんなに混んでないだろうとたかをくくっていたら激混みで驚きました。映像作品がメインでボリューム満点なのですが、どこも人だかりができいる上、人の出入りが多すぎて気が散って仕方ない…。そして説明もほとんどないのであまり深く理解できなかったというのが正直なところでしょうか。(作品リストもありません) しかし、ドローイングによる途方も無く手の込んだアニメーションや、作品の発想の豊かさに触れることができたので予想以上に楽しめる内容でした。そして、この人は南アフリカ共和国のヨハネスブルグに在住しているそうで、南アフリカの社会情勢を反映している作品が結構ありました。

さて、いつも通り気に入った作品をご紹介したいところですが、メインは映像な上、いずれも難解な内容なので、これは説明は不可能だなあとメモをほとんど取りませんでした。しかし、この記事を書くに当たってyoutubeで検索してみたら結構出てきましたので、いくつかリンクを張っておこうと思います。 なお、私は単にyoutubeにリンクを張っているだけで、youtubeにアップロードした人とは全く関係はありません。リンクするだけでも問題がある場合はリンクを解除しますので、お申し付けください。
 youtubeの検索結果

「メモ」
まず、会場を入ってすぐのところにこの映像作品がありました。これはドローイングのアニメーションと実写が混じったもので、登場人物が描いたものが蜘蛛になって歩いていったり判子を押したら逃げていったり、人体を描いたら踊りだしたりと楽しげな映像でした。
この人の作品はドローイングを部分的に描き直しながら、1コマ毎に撮影するものらしく途方も無く手間のかかったアニメになっています。大体5分~10分の作品が多いので、1秒に何コマあるかわかりませんが、1作品で何千回も描き直してるんじゃないかな…

その後には絵画のコーナーも少しありました。

「包囲の状態にある美術の三連画」
3枚からなる絵画作品で、
 左:廃墟と扇風機?
 中:葉巻を吸う男?
 右:頭の上に魚を乗せ食事する貴婦人?
となっていました。うーん、難解。この時点ではこの展覧会についていけるか不安になりましたw せめて解説して欲しかった。

さて、この先がメインです。まずは5つのスクリーンのある映像コーナーがあり、9つの映像が流れていました。全部観るとここだけで1時間くらいかかるようです。 ここは会場は無音で、音声ガイドを使って音を聞くのですが、私が行ったときは音声ガイドが全部貸し出し中で、仕方なく無音で鑑賞する羽目になりました(ここら辺がまともに鑑賞できなかったという所以なのですが…) 係員の方が、この先にも作品があるからそちらを観てから戻ってきてください といったアナウンスをしていたのですが、それに対してマジギレしている初老の男性もいましたw どんどん人が増えるのだから後回しにしても同じだろという突っ込みは痛く分かりますが、大声はいけませんね…。係員の方も可哀想だけどもうちょっと運営側で上手い対処を考えて欲しかったところです。

まったく解説が無いので理解は難しいですが、ドローイングのアニメを観るだけでも力強く訴えかけてくるものがあります。時に暴力的で性的で感情の根っこを掴まれる思いです。

「鉱山/私のもの(mine)」 ★youtubeで見つけた映像へのリンク
邦題は「mine」に2重の意味を持たせたのかな。確かにその両方の意味を感じる作品です。鉱山での生活でしょうか。裕福そうな男性と囚人か奴隷のような人々…。アパルトヘイトと何か関連があるのかもと思いながら観ていました。

「忍耐、肥満、そして老いていくこと(Sobriety, Obesity & Growing Old)」 ★youtubeで見つけた映像へのリンク
拡声器のようなものが大気から何かを吸い取ってたり、猫が毒マスクに変身したり、ビルが崩壊したり… 何を意味しているか難しいですが荒廃を感じる作品でした。

「ステレオスコープ(Stereoscope)」 ★youtubeで見つけた映像へのリンク
後半で暴力的な感じになるのが心に残った作品でした。

「量る・・・・そして足らずを渇望する(Weighing... and Wanting)」 ★youtubeで見つけた映像へのリンク
脳内、裸婦、鉄塔などが現れては消え、妄想か苦悩のようなものを感じました。

「潮見表(tide table)」 ★youtubeで見つけた映像へのリンク
石切したり波打ち際で居眠りして平和だなーなんて思っていると、軍人のような人が監視したり波にもまれると石化したり… 不安な気分になる作品でした。

5つのスクリーンの部屋の後は、それらに使われた原画などが展示されていて、その後はまた映像のコーナーとなります(映像と原画の部屋が順番に来る)

「ユビュ、真実を暴露する」 ★youtubeで見つけた映像へのリンク
今回最も強く心に残った映像。特に最初の影絵のカーニバルのような楽しげな印象と、後半の暴力的で拷問・弾圧のようなシーン。そして最後に流れる拷問部屋のマンションのようなものやマンデラの歌。映像と音楽が衝撃的でした。

「ダブルカンナ」
これは部屋の右壁と左壁に同じような2枚の花の絵が飾られ、部屋の真ん中に▽の形の鏡が置かれている作品。この▽の先端から覗きこむと、二辺の鏡に部屋の両端の絵が映りこみ、浮き上がって見えてくる仕組みになっていました。慣れるまでは酔いそうですが一旦見えるようになると凄い立体感でした。これは直感的に面白いです。

「月世界旅行(Journey to the Moon)」 ★youtubeで見つけた映像へのリンク
この部屋は、部屋一面に様々な映像が流れていて、いずれも作者自身が絵を描いたりしている映像でした。描いた絵がどんどん消えていく巻き戻しの映像や、自画像が最後に自分になる映像など面白い発想の作品で、2次元と3次元の境、絵と実写の境が無いかのように自由自在でした。

この後の部屋には先ほどの立体に見える鏡の作品とニュアンスが似ていますが、2枚の似たような絵を備え付けの眼鏡を通して立体に見える作品もいくつか展示されていました。

「やがて来たるもの(それはすでに来た)」 ★youtubeで見つけた映像へのリンク
以前に騙し絵展でも観たアナモルフォーズ(一見すると何が描いてあるか分からない円形の絵ですが、真ん中に円柱の鏡を置くと、その鏡の中に絵が現れるという仕組み)を映像にした作品です。視覚の面白さを感じる部屋となっていました。

「俺は俺ではない、あの馬も俺のではない (I am not me, the horse is not mine)」 ★youtubeで見つけた映像へのリンク(抜粋)
最後の部屋には実写と影絵が混ざったような映像作品がありました。また、ソ連時代のロシアを題材にした映像作品もあり、そちらも面白かったです。ひたすら無実を主張するニコライ・ブハーリンと粛清を行うスターリン達の議会での会話の字幕だけが流れる作品なども興味深かった・・・。


ということで、本当に理解したの?と訊かれたらかなり厳しいです^^; しかし、特に後半は理屈ぬきでも楽しめる内容で面白かったので、どうせ分からないなら難しいことは抜きにして映像の凄さを味わえば良いやというスタンスでしたw もう終わってしまいましたが、記憶に残りそうな展覧でした。
この後、いつもどおり常設展も観てきました。


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評価




ダイニングカフェ カメリア(camellia) 【六本木一丁目/神谷町界隈のお店】

今日は体調が悪いので軽めの記事を予約投稿で…。ファミリーセールで買い物泉屋博古館分館智美術館大倉集古館と巡った後に、ホテルオークラ別館の中にあるダイニングカフェ カメリア(camellia)でお茶してきました。

P1110393.jpg

【店名】
 ダイニングカフェ カメリア(camellia)

【ジャンル】
 カフェ・レストラン

【公式サイト】
 http://www.hotelokura.co.jp/tokyo/restaurant/restaurant/camellia/index.html

 ※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。


【最寄駅】
 六本木一丁目/溜池山王/神谷町

【近くの美術館】
 大倉集古館
 智美術館
 泉屋博古館分館

【この日にかかった1人の費用】(※お酒は飲んでいません)
 800円程度

【味】
 不味_1_2_3_④_5_美味

【接客・雰囲気】
 不快_1_2_3_4_⑤_快適

【混み具合・混雑状況(平日17時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【総合満足度】
 地雷_1_2_3_④_5_名店

【感想】
このカフェはホテルオークラ別館の中にあります。そのせいか、コーヒーが788円、エスプレッソだと840円など、中々のお値段となっています。
店内はこんな感じで見た目は普通です。しかし、平日の夕方のためか空いていてくつろぐことができました。
P1110383.jpg

この日はコーヒーだけ頼みました。
P1110390.jpg

ここのコーヒーは今までご紹介した中でも上位に来る美味しさじゃないかな。香りも味も格調高く、何の豆を使ってるのか知りたいくらいでしたw そして何と言ってもこの店は接客が素晴らしいです。 コーヒーが無くなりかけると察知して注ぎにきてくれました。(勿論、不要なら断れます) 以前来た時も同様のサービスだったので、いつもそうした接客をしてくれそうです。目配り・気配りが嬉しいです。

ということで、コーヒーと接客に満足できるカフェで、うっかり長居してしまいました。この辺はカフェが少ないので(駅周辺はチェーンのカフェが沢山ありますが・・・)、大倉集古館や泉屋博古館分館に行く際にはほぼ毎回ここに寄っています。 そしていつもコーヒーだけ頼んでいますw いずれまた他のメニューも試してみようと思います。


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21世紀のxxx者

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多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。

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画像を大きめにしているので、解像度は1280×1024以上が推奨です。

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■2011/9/29
「週刊文春 10月6日号」に掲載されました
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■2009/10/28
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