関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

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評価




2013年の振り返り

今年も残す所わずかとなりましたので、恒例の年間振り返りをしようと思います。今年の後半は忙しくてブログ更新も滞り気味でしたが、年間を通じて面白い展覧会を見て回ることができました。今年は日本美術、西洋美術個展、西洋美術テーマ展示、それ以外の4つの部門で振り返ろうと思います。今振り返ってみて良かったと思う順にしていますので、観た当時の評価と若干変わっている部分もありますが、ご容赦ください。

参考記事:
 2012年の振り返り
 2011年の振り返り
 2010年の振り返り
 2009年の振り返り


<日本美術ベスト10>
1位:竹内栖鳳展 近代日本画の巨人 (東京国立近代美術館)
2位:興福寺創建1300年記念 国宝 興福寺仏頭展 (東京藝術大学大学美術館)
3位:飛騨の円空―千光寺とその周辺の足跡― (東京国立博物館 本館特別5室)
4位:ファインバーグ・コレクション展 江戸絵画の奇跡 (江戸東京博物館)
5位:横山大観展:良き師、良き友-師:岡倉天心、そして紫紅、未醒、芋銭、溪仙らとの出会い(横浜美術館)
6位:生誕250周年 谷文晁 (サントリー美術館)
7位:浮世絵 Floating World 珠玉の斎藤コレクション 第2期(三菱一号館美術館)
8位:河鍋暁斎の能・狂言画 (三井記念美術館)
9位:歌舞伎-江戸の芝居小屋- (サントリー美術館)
10位:生誕140年記念 川合玉堂 (山種美術館)

まず日本美術ですが、全体的には例年に比べると小粒なラインナップな気もしますが、TOP3は非常に満足した展示で、特に1~2位は甲乙つけ難く悩みました。(結局は元々好きな竹内栖鳳の展示を1位にしました) 中位以下も谷文晁や河鍋暁斎など個性派の展示は今後の参考にもなりそうで、いぶし銀のような展示だったと思います。 また、まだ観ていない下村観山の展示を観ていたら確実にランクインしていたと思いますので、来年早々に観に行きたいと考えています。


<西洋美術 個展ベスト10>
1位:カイユボット展ー都市の印象派 (ブリヂストン美術館)
2位:ラファエロ (国立西洋美術館)
3位:クリムト 黄金の騎士をめぐる物語 (宇都宮美術館)
4位:エル・グレコ展 El Greco's Visual Poetics (東京都美術館)
5位:ル・コルビュジエと20世紀美術 (国立西洋美術館)
6位:ターナー展 (東京都美術館)
7位:フランシス・ベーコン展 (東京国立近代美術館)
8位:レオナルド・ダ・ヴィンチ展-天才の肖像 (東京都美術館)
9位:ミケランジェロ展―天才の軌跡 感想前編(国立西洋美術館)
10位:オディロン・ルドン ―夢の起源― (損保ジャパン東郷青児美術館)

西洋画の個展は今年も充実していて、何と言ってもカイユボットの展示を観られたのは大きな収穫でした。また、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロといったルネサンスの巨匠やエル・グレコなど超ビッグネームの展示が相次ぎ驚きも連続でした。一方、クリムト(一部地域は2012年)やターナー、ルドンといった近代の画家、コルビュジェ、ベーコンなど魅力的な展示も満足度が高く、印象に残るものばかりでした。来年も気になる展示が目白押しなので、西洋画の個展は今後も期待大です。


<西洋美術 テーマ展示ベスト10>
1位:奇跡のクラーク・コレクション展-ルノワールとフランス絵画の傑作- (三菱一号館美術館)
2位:アメリカン・ポップ・アート展 (国立新美術館)
3位:印象派を超えて-点描の画家たち (国立新美術館)
4位:アンリ・ルソーから始まる 素朴派とアウトサイダーズの世界 (世田谷美術館)
5位:近代への眼差し 印象派と世紀末美術 (三菱一号館美術館)
6位:夏目漱石の美術世界展 (東京藝術大学大学美術館)
7位:プーシキン美術館展 フランス絵画300年 (横浜美術館)
8位:貴婦人と一角獣展 (国立新美術館)
9位:ルーヴル美術館展-地中海 四千年のものがたり- (東京都美術館)
10位:エミール・クラウスとベルギーの印象派 (東京ステーションギャラリー)

最後の最後で1位と2位を入れ替えましたが、華麗なクラーク・コレクション展と革新的なアメリカン・ポップアートは特に記憶に残りました。テーマ展は単純に良い品が並んでいれば満足というわけでもなく、4位のアウトサイダー展や6位の夏目漱石展などはテーマ自体が興味深く楽しめる展示でした。


<その他(現代アート/工芸など) ベスト10>
1位:カリフォルニア・デザイン 1930-1965 -モダン・リヴィングの起源- (国立新美術館)
2位:デザインあ展 (21_21 DESIGN SIGHT)
3位:福田美蘭展 (東京都美術館)
4位:生誕100年!植田正治のつくりかた (東京ステーションギャラリー)
5位:二川幸夫・建築写真の原点 日本の民家一九五五年 (パナソニック 汐留ミュージアム)
6位:岩合光昭写真展 ネコライオン (東京都写真美術館)
7位:カラーハンティング展 色からはじめるデザイン (21_21 DESIGN SIGHT)
8位:国宝 大神社展 (東京国立博物館 平成館)
9位:書聖 王羲之 (東京国立博物館 平成館)
10位:森村泰昌-レンブラントの部屋 再び (原美術館)

こちらは単純に好みの順としか言いようがないですが、カリフォルニア・デザインの展示は特に記憶に残りました。明るく楽しい印象のデザインにも歴史や潮流があり、非常に参考になる展示でした。2位以下の展示も美術やデザインの楽しさ、生活の中にある美、伝統と歴史などが感じられ、アートをより身近なものとして楽しめるものだったと思います。



ということで、今年も多種多様な展示を楽しむことができました。最近ちょっとペースが落ち気味ですが、来年もなるべく多くの展示を観て 少しでも世間に還元することができればと思います。今後とも当ブログをよろしくお願い致します。

皆様よいお年を…

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評価




植田正治とジャック・アンリ・ラルティーグ -写真であそぶ- 【東京都写真美術館】

多忙でだいぶ間が空きました。前回ご紹介したカフェに行く前に恵比寿ガーデンプレイスにある東京都写真美術館で「植田正治とジャック・アンリ・ラルティーグ -写真であそぶ-」を観てきました。

P1130596.jpg

【展覧名】
 植田正治とジャック・アンリ・ラルティーグ -写真であそぶ-

【公式サイト】
 http://syabi.com/contents/exhibition/index-2015.html

【会場】東京都写真美術館
【最寄】恵比寿駅


【会期】2013年11月23日 (土) ~ 2014年1月26日 (日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日15時頃です)】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
結構お客さんは入っていましたが、特に混んでいるわけではなく自分のペースで観ることができました。

さて、今回の展示は生誕100年で展覧会が相次いでいる植田正治と、植田が最も敬愛する写真家ジャック・アンリ・ラルティーグについての展示です。2人は生涯アマチュア精神を貫き、撮ることを純粋に楽しんでいたそうで、展示ではそうした2人の作品がコーナーごとに交互に並んでいました。テーマごとに章分けされていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
 参考記事:
  生誕100年!植田正治のつくりかた 感想前編(東京ステーションギャラリー)
  生誕100年!植田正治のつくりかた 感想後編(東京ステーションギャラリー)
  植田正治写真展 写真とボク (埼玉県立近代美術館)


<1 実験精神>
ジャック・アンリ・ラルティーグはフランスの銀行家の裕福な家庭に生まれ、わずか7歳(1901年)の時に父からカメラを買い与えられたそうです。一方、鳥取の境港の商家に生まれた植田正治が実際にカメラを持ったのは1928年の15歳の頃だったそうで、2人とも少年時代にカメラを手に入れて写真にとりつかれたそうです。2人はその可能性を生涯に渡って追求したが、それは何かのためではなく純粋な遊びの精神だったようです。ここには様々な実験的な作品が並んでいました。

L-02 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「いとこのビショナード、コルタンベール通り40番地、パリ」
家の前の10段くらいの階段と、その上で跳ぶように降りていく女性が写った作品です。長いスカートで足は見えず、ほんとに宙を舞っているような感じです。そのポーズでなければここまで跳んでるようには見えないのかも?? 面白い発想の作品でした。

U1-11 植田正治 「砂丘人物」
これは四角い枠を持った男性と、その枠の中に入るように女性が写っている作品です。背景は真っ白で、女性の一部は枠からはみ出ています。それが非常に奇妙でシュールな感じで、現実というよりはトリックアート的な雰囲気でした。

この近くには東京ステーションギャラリーの展示でもご紹介した船や停留所を取った写真などもありました。

U1-10 植田正治 「砂丘ヌード」
これは砂丘を背景に左に人のお尻だけが取られているヌード写真です。遠近感もよく分からず巨大なモニュメントのようにもめるかな。柔らかい形で、これもシュルレアリスムのイヴ・タンギーの作品に通じる感じを受けました。

この辺には「童暦」のシリーズも並んでいました。

L1-10 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「レーシングカー[ドラージュ]、フランス自動車クラブのグランプリレース」
これはクラシックなレーシングカーを並走しながら撮った写真です。レーシングカーは運転席より後ろの部分だけが写っていて、背景には立ち止まって見ている人々の姿があります。車輪が円ではなく前の方に向かって歪んでいるため非常にスピード感があり、背景の人も横に引き伸ばされているような感じでそれを強めているように思いました。

この隣には布で幽霊を作ったような写真(★こちらで観られます)もありました。

L1-5 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「フォルテット氏(プリット)とチュピー、パリ」
これはシルクハットの男性が前のめりになって左手に犬を持っている姿が撮られた写真です。その男性の前には小さな川があり、犬を紙飛行機のように持って投げ込もうとしているようにも見えますw よく分からない状況ですが、一瞬の動きを撮った面白さがあり、ややシュールな雰囲気でした。

この少し先には車やレースを撮った写真が並んでいました。ラルティーグは車好きだったのかも。


<2 インティメント:親しい人たち>
続いては親しい人を撮った写真が並ぶコーナーです。ラルティーグは死ぬまで家族や友人を撮り続けていたそうで、一方の植田も妻や子供を盛んに撮っていました。しかし2人の手法には違いがあり、植田は自分を含め親しい人をあたかもオブジェのように現実から切り離して写真というもう1つの現実の中で、新たな生命の吹き込みました。一方、ラルティーグは親しい人々と共にする喜びの時間を写したようです。ここにはそうした人々の写真が並んでいました。

U2-2 植田正治 「風船を持った自画像(II)」 ★こちらで観られます
これはスーツに帽子姿で小さな風船を持って立つセルフポートレートです。これも砂丘らしく、背景は空しか写っていません。暗めで何とも寂しい雰囲気で、風船が奇妙さを増しているようでした。

U2-18 植田正治 「妻のいる砂丘風景(IV)」
これは砂丘で横向きに正座して座っている着物のの女性を撮った写真です。背景は雲が浮かび奥の方には上半身だけ写っている黒衣の女性の姿もあります。雲の雄大さとぽつんとした人物がミスマッチで、不思議な光景です。何故正座しているのかも不明ですが、これも奇妙さを出していました。

L2-4 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「ぼくと愛猫ジジ、コルタンベール通り40番地、パリ」
これはベッドで安らかに寝ている男性と、その脇で一緒に仰向けで寝ている猫が写った写真です。目を閉じてとろっとした表情が何とも可愛く、幸福そうな雰囲気がありました。

L2-10 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「ビビとロロといっしょに体操、パリ」
床のマットの上でうつ伏せて体をそらし両手を広げている女性と、その後ろで足を押さえている男性、隣でも同様の男女が写っている作品です。恐らく体操しているのだと思いますが、全員楽しそうな顔で歯を見せて笑っています。生活の中の喜びを感じさせました。

L2-22 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「パパとママン、結婚60年目の[ダイヤモンド婚式]」
腕を組んで街角で並んでいる老夫婦を撮った写真で、作者の父母のパリの街での姿のようです。こちらを見ていて、裕福そうな格好で顔は穏やかながらも威厳を感じました。2人の仲の良さがにじみ出ているようでした。


<3 インスタント:瞬間>
ラルティーグは毎日の幸せな一瞬が消え去って行くことに耐えられずカメラを持ち始めたそうで、一瞬を切り取るカメラの機能に日々の楽しみだけでなく、その可能性を追求しているように思われるようです。一方、植田正治はカメラが捉えた瞬間は現実でありながら現実を越えたものであったのではないかと考えられるようです。ここには一瞬を捉えた作品が並んでいました。

U3-2 植田正治 「小狐登場」
砂丘の上でジャンプしている子供が撮られた写真で、顔には白い狐の面をつけています。背景は暗く、白いお面が非常に目を引き、ジャンプして浮いているのでぴょこっと急に現れたような感じです。可愛いような怖いような神秘的な作品でした。

U3-17 植田正治 「シリーズ『音のない記憶』より」
これはヨーロッパへの旅行の際に撮った写真で、大きな建物の前で路面電車が走っている様子が写っています。建物や広場には人の姿がなく、ガランとした感じです。路面電車はややぼやけていて動き去っていくのが感じられました。

L3-14 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「スザンヌ・ランランのトレーニング、ニース」
これはラケットを持ってコートの上でボールを追いかけている女性が撮られた写真です。足を前後に大きく開き、空中で止まっているような感じに撮られていて、まさに一瞬を切り取ったように見えます。昔の技術でここまで一瞬を綺麗に撮れることにも驚きました。
この近くには車付きボブスレーの写真もありました。ボブスレーの写真は結構あったので、ボブスレー好きだったのかも。

L3-16 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「シャルル・サブレといとこのシモーヌ、サンモリッツ」
これは表情でスケート靴を履いた男性が飛んでいる女性を抱きとめている様子を撮った写真です。女性は足を伸ばして跳んでいて、これも一瞬の動作を捉えています。躍動感があり2人の関係性も伺えるようでした。


<4 自然と空間>
最後は自然を撮った作品のコーナーです。季節を感じさせる写真が多く並んでいました。

U4-16 植田正治 「シリーズ『音のない記憶』より」
一面雪景色のなかでフードを被っている女性と2人の子どもたちが写り、背景には屋根に雪が積もった家々が写っています。画面には雪が舞い、非常に寒そうに見えるかな。山陰の厳しい冬を感じさせました。

U4-13 植田正治 「シリーズ『童暦』より」
山々を背景に4人と犬が歩いている様子を横からとった写真です。縦長の画面の半分以上は暗く思い色合いの雲で、これから夕立が来ることを予感させます。雲と人の大きさの対比から自然の雄大さが感じられました。

L4-3 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「ダニ、スコア防波堤に打ち付ける荒波、アンダイエ」
防波堤の上に立つ2人の子と女性の姿があり、画面の大半は打ち寄せる荒波となっています。子供は身をかがめ、荒波を浴びていて非常にダイナミックで勢いを感じさせました。ラルティーグは自然を撮っても一瞬を撮っているように思います。

L4-15 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「雪をかぶったイスとテーブル、ピスコップ」
これは野外のテーブルと椅子に雪が30cmくらい積もっている様子が撮られた作品で、元々の椅子とテーブルは細い針金のような華奢なものです。しかしその上に乗った雪がソファのように見えるのが面白く、柔らかい印象を受けました。

L4-7 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「ニース」
これは細く黒い鉄の柵と門が撮られ、その前には3~4人の人影が写っています。みんな逃げるようなポーズをしていて、背景には5mくらいありそうな波飛沫が襲いかかってきています。これは自然の猛威が目の当たりにできて、写真どころじゃないから早く逃げろ!wとツッコミを入れながら見ていました。

この辺には嵐を撮った写真が何点かありました。

L4-18 ジャック・アンリ・ラルティーグ 「オレロン島」
遠浅の広い海岸と、その上で飛び跳ねている人が撮られた作品です。バレエのようなポーズで跳ねていて、他に誰もいないのでちょっとシュールな感じがしました。これも瞬間を上手く表現しています。


ということで、2人の作風を比べながら見られる面白い展示となっていました。それぞれについて詳しく掘り下げているわけではないですが、感性の違いなどがよく分かるよ思います。写真好きの方におすすめの展示です。


 参照記事:★この記事を参照している記事


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評価




HARBS(ハーブス) 【恵比寿界隈のお店】

旅行で遅く帰ったので今日は軽めの記事です。2週間ほど前の土曜日に恵比寿で展覧会を観てきたのですが、その帰りにガーデンプレイスの三越にあるハーブスでお茶してきました。

P1130615.jpg

【店名】
 ハーブス 恵比寿三越

【ジャンル】
 カフェ

【公式サイト】
 http://www.harbs.co.jp/harbs/shop.html#kanto
 食べログ:http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13049659/
 ※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。

【最寄駅】
 恵比寿駅

【近くの美術館】
 東京都写真美術館


【この日にかかった1人の費用】
 1400円程度

【味】
 不味_1_2_3_④_5_美味

【接客・雰囲気】
 不快_1_2_③_4_5_快適

【混み具合・混雑状況(土曜日 時頃です)】
 混雑_1_②_3_4_5_快適

【総合満足度】
 地雷_1_2_3_④_5_名店

【感想】
結構混んでいて、お店の前で10分くらい待ちました。このお店はどこの店舗でも混んでいるかも。並びながらメニューを見たりしていればそれほど気になりませんが、時間がない時は厳しいと思います。

さて、このお店は当ブログでも何回かご紹介したハーブスの支店の1つです。ここのケーキは美味しくて、特にミルクレープにハマっているので恵比寿店にも立ち寄ってみました。
 参考記事:
  HARBS ハーブス(桜木町界隈のお店)
  HARBS ハーブス(東京駅界隈のお店)
  HARBS ハーブス(六本木界隈のお店)


お店の中はこんな感じ。
P1130608_2013122400533823d.jpg
やや黄色がかった明るく爽やかな店内で、他の支店とも共通しています。

今回もミルクレープを頼みました。
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若干食べづらいのですが、このフルーツとクレープの層が絶妙で、軽やかな甘さに感じられます。以前食べた時の写真と比べるとイチゴが入っているので、季節によって変化するのかもしれません。

今回はコーヒーを頼みました。
P1130611_201312240053374e0.jpg
こちらはコクがあって、苦味・酸味は軽めでした。まろやかで後味もスッキリしています。

連れは今回もグリーンティーを頼んでいました。
P1130610.jpg
こちらも香ばしい匂いがして、飲みやすいようです。量もあるのでじっくりと楽しめます。。


ということで、また美味しいミルクレープとお茶を楽しむことができました。このお店は関東には10店くらいあるので、ちょっとずつ各店を巡っていますw どこの店舗でも安定して美味しいので、身近にあったら行ってみるのもよろしいかと思います。
 
 


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評価




森村泰昌-レンブラントの部屋 再び 【原美術館】

日付が変わって昨日となりましたが、今週末の土曜日に品川の原美術館で「森村泰昌-レンブラントの部屋 再び」を観てきました。

P1140060.jpg

【展覧名】
 森村泰昌-レンブラントの部屋 再び

【公式サイト】
 http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html

【会場】原美術館
【最寄】品川駅/北品川駅/大崎駅


【会期】2013年10月12日(土)~12月23日(月)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日15時半頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
結構お客さんはいましたが、混んでいるというわけではなく快適に鑑賞することができました。

さて、今回は絵の中の人物や各時代の画家に変装した作品を作り続けている森村泰昌 氏の個展となっています。タイトルに「再び」という言葉が入っているのは、1994年に開催された「レンブラントの部屋」展のリバイバル的な展示となっているためのようで、当時の展示は森村氏にとって初めての個展だったそうです。 今回の展示はその時に収蔵した作品などが並んでいるようで、主にレンブラントの作品をモチーフに本人が変装するというものとなっていました。解説などはあまり無かったので、簡単に展覧会の雰囲気などをご紹介していこうと思います。
 参考記事:
  森村泰昌展 ベラスケス頌:侍女たちは夜に甦る (資生堂ギャラリー)
  レンブラント 光の探求/闇の誘惑 (国立西洋美術館)

まず最初の吹き抜けの部屋では「烈火の季節/なにものかへのレクイエム」という映像作品が流れていました。これは1970年に市ヶ谷駐屯地で起きた三島事件を模したもので、三島由紀夫に扮した森村氏が大声で演説していました。 格好や背景の垂れ幕だけでなく、台詞も三島由紀夫の演説に似せながら日本文化への批判をするもので、日本人のアイデンティティを否定する存在である外国文化を崇めることに警鐘を鳴らす感じでした(三島由紀夫は自衛隊と憲法の関係について語りクーデターを促し割腹自殺した) パロディという感じではなく真剣な雰囲気で、中々見るものを惹きつけるものがあります。最後は万歳を連呼し、ちょっと鬼気迫る勢いでした。これはレンブラントとは関係ないけど、見ごたえがあります。

続いては廊下にレンブラントの素描風の作品が並び、写真なのか絵なのか分からないくらい本物のように見えます。「表情研究」(★こちらで観られます)というタイトルで10枚くらいあるのですが、その中には「帽子を被り眼を見開いた自画像」(★参考画像)に似た作品があり、これはかなり本物に似てるかもw 入り口で貰える作品リストには本物の白黒写真も載っているので、見比べながら鑑賞するのも楽しいです。

続いて、部屋の中には油彩にしか見えない写真が並んでいました。「恰幅の良いセルフポートレート」などは何となく森村氏であるのが分かりますが、「放蕩息子に扮するポートレート」(元は「酒場のレンブラントとサスキア(放蕩息子)」★参考画像)や「家族の肖像・妻」(元は「フローラに扮したサスキア」★参考画像)などはもはや別人で、見事な変装ぶりでした。原画と比べるとちょっと雰囲気も違っているように見えますが、かなり忠実に作られています。

奥のサンルームには「今、こんなのが流行っているんだって」という、頭に椅子を載せて白いスカートを被ったような2人の女性姿の写真がありました。これはレンブラントというよりは戯画的な感じかな。

続いて、階段下に常設されているトイレの「輪舞(ロンド)」を見たら、帽子を被った男の姿に変わっていました。腰のあたりにメリーゴーランドをつけていて、これまたシュールな感じですw

階段のところには「美術史の娘、マハC」という作品があり、これはゴヤの「裸のマハ」が上下画面となり逆さまになったような作品でした。膝と胸の上には鏡の球体が置かれ、そこには美術品の並ぶ部屋で裸で横たわっている人物が映っていて、目には義眼のようなものが置かれていました。ちょっと意味は分かりませんが、これも戯画的なものかな?
  参考記事:
  プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影 感想前編(国立西洋美術館)
  プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影 感想後編(国立西洋美術館)

2階の最初の部屋にはセルフポートレートが4点あり、奥の部屋には「白い闇」という真っ白な部屋がありました。ここは1点だけで、「屠殺された牛」(★参考画像)と「ゼウクシスとしての自画像」(★参考画像)を組み合わせた作品があり、何故か森村氏は裸にハイヒールという格好をしていました。顔がぶつぶつだらけになっているし、ちょっと怖いかなw


ということで、今回の展示も驚きが多く、森村氏の作風を楽しむことが出来ました。レンブラントのことをあまり知らない方でも見比べながら見れば楽しめるのではないかと思います。もうすぐ終わってしまいますが、先日ご紹介した資生堂ギャラリーの展示と共にお勧めです。 


おまけ:
展示を観た後に、美術館併設のカフェダールでお茶してきました。

チーズケーキとコーヒーをセットで頼みました。
P1140064.jpg

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意外と甘くて美味しいケーキでした。
 参考記事:原美術館とカフェ ダール



 参照記事:★この記事を参照している記事




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評価




海藻 海の森のふしぎ 展 【LIXILギャラリー】

前回ご紹介した展示を観る前に、京橋のLIXILギャラリーで「海藻 海の森のふしぎ 展」を観てきました。

P1130617.jpg

【展覧名】
 海藻 海の森のふしぎ 展

【公式サイト】
 http://www1.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_002487.html

【会場】LIXILギャラリー
【最寄】銀座線京橋駅 都営浅草線宝町


【会期】2013年12月5日(木)~2014年2月22日(土)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間20分程度

【混み具合・混雑状況(日曜日15時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。

さて、この展示は世界の海藻をテーマにした内容で、主に日本での研究を通じて、その多様性や魅力について取り上げていました。海藻は世界に1万種類あるそうで、そのうち1500種類は日本の海に生息していて、昆布やワカメ、ノリなどは古くから食料とされてきました。しかし海藻は世界の海の1%に満たない浅い海に存在しないそうで、どのような姿で存在しているかあまり知られておらず、海藻の研究の歴史は意外と浅く20世紀入ってから研究が始まったそうです。海藻類が作る海の森は多くの海洋生物の住処や餌を提供し、豊かな生態系を支えているのですが、いつどのように進化してきたかの全容が明らかになったのはこの30年ほどで、今でも毎年数十種類の新種が報告され、時々全く新しい科の種類も発見されるなどまだまだ未知の部分も多いようです。

会場にはずらりと標本がならんでいました。入口付近にはマクロキスティス(ジャイアントケルプ)の気泡の標本があり、丸っこくて木の実のように見えましたが、これは昆布の仲間であるジャイアントケルプの浮袋だそうです。この種類は全長50mにも及ぶ海で一番大きく長い植物で、この浮袋によって水深20mを超える海底から立ち上がり50mもの体を海面に広げて光合成するようです。一言に昆布といっても色々あるようで、赤や茶色、緑など紅葉したような標本も展示されていました。ちなみにワカメやノリなどは夏と冬で全く違う形や大きさなのだとか。海藻にそんな違いがあるとは驚きです。

続いては野田三千代 氏による「海藻押し葉」が並んでいました。これは正方形のガラス容器の中に白い紙を背景に押し葉が貼り付けてあるもので、紫色の葉が多かったかな。筑波大学の実験センターで非常勤講師をされていた方らしく、研究としての用途だと思うのですがアーティスティックな雰囲気もありました。

その先には研究者や研究施設で交換される目的で制作されるエキシカータ標本が色素別に分類して並んでいました。これらは神戸大学が瀬戸内海で採取した188種のうちの39種類で、、褐毛、紅毛の色素があり 英語で海藻の名前や採取した場所、採取した日付が記載されていました。緑毛は特に綺麗で、様々な形や種類で変化に富んでいました。

展示室の奥にはオランダの植物学者スリンハーが1870年に書いた「日本の藻類」という本があり、正確なイラストが載っていました。また、モンターニュというフランスの植物学者の本もあり、海藻の研究の歴史を垣間見ることができました。その後は吉崎誠 氏の顕微鏡画が並び、顕微鏡で観察した細胞組織まで人の手によってスケッチされていました。超細密に書かれていて特徴なども添えられていて、研究の成果が伺えます。また、岡本金太郎(1837年~1935年)という日本初の海藻学者による「日本藻類図譜」という本もあり、これは半生をかけて刊行したものらしく、水彩による植物画が描かれていました。これもかなり細かく、横に書き込みがあり、顕微鏡による解剖図までもありました。


ということで、知っていそうで知らなかった海藻の世界と堪能することができました。標本にすると結構綺麗なので、難しいことを抜きにしても楽しめる内容だったと思います。

この後、同時開催の2つの展示も観てきました。




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まずは焼物の個展のスペースでは「大久保陽平 展 -陶 SOUJI- Okubo Yohei Exhibition」が開催されていました。

【展覧名】
 大久保陽平 展 -陶 SOUJI- Okubo Yohei Exhibition

【公式サイト】
 http://www1.lixil.co.jp/gallery/ceramic/detail/d_002596.html

【会期】2013年12月5日(木)~12月24日(火)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間10分程度

こちらにはご本人がいて、お客さんと会話していました。ここに並んでいるのは陶器で出来たスポンジや雑巾、掃除機、空気清浄機、モップ、デッキブラシ、コロコロローラーなどで、かなり質感が本物のように見えました。焼いた後に絵付けしているようですが、柔らかそうなものや繊維などを陶器で表現する所に面白さがありました。



続いて、現代アートのスペースで、「村山加奈恵 展 Murayama Kanae Exhibition -transmigration-」を観ました。

【展覧名】
 村山加奈恵 展 Murayama Kanae Exhibition -transmigration-

【公式サイト】
 http://www1.lixil.co.jp/gallery/contemporary/detail/d_002595.html

【会期】2013年11月29日(金)~12月24日(火)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間10分程度

こちらには大型の絵が並び、いずれも暗闇を背景に花や蝶、女性などが描かれていました。静かに妖しく神秘的な雰囲気で、蝶は人の目が模様になっているなど、ちょっと怖いくらいの不思議さがあります。花もまだら模様になっているなど若干毒気もあるかな。単に綺麗なわけではなくシュールな感じも受けました。


ということで、3本の展示を楽しんできました。ここは無料で観ることができるので、銀座に行った際には立ち寄ってみると楽しいかと思います。


 参照記事:★この記事を参照している記事




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walk home in delight 【ポーラミュージアム アネックス POLA MUSEUM ANNEX】

前回ご紹介した展示を見る前に、銀座より京橋方面にあるポーラミュージアム アネックスで「walk home in delight」を観てきました。

P1130619.jpg

【展覧名】
 walk home in delight

【公式サイト】
 http://www.po-holdings.co.jp/m-annex/exhibition/index.html

【会場】ポーラミュージアム アネックス (POLA MUSEUM ANNEX)
【最寄】東京メトロ 銀座駅・銀座一丁目駅 JR有楽町駅


【会期】2013年11月8日(金)~12月25日(水)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間15分程度

【混み具合・混雑状況(日曜日16時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
空いていてゆっくり観ることができました。

さて、この展示は雑誌や広告で活躍されている今城純 氏というフォトグラファーの個展です。オルビスの会員誌や伊勢丹とのコラボなど幅広く活躍されているようで、今回の展示では北欧のクリスマスをテーマにした写真が並んでいました。特に解説や作品名などはありませんでしたので、簡単に展示の様子をご紹介しようと思います。

まずは寒色系の色合いの作品が並んでいました。雪の積もった北欧のクリスマスで、寒そうですが洒落ていて活気が伝わってきます。ツリーや飾り付けなど観ているだけでもクリスマス特有のワクワクするような雰囲気が伝わってきます。ここは薄めの色合いの写真が多かったので爽やかな印象を受けました。

続いて奥は黄色がかった色合いの写真が並ぶ部屋で、ツリーや電飾、露天、ショーウィンドウ、街角や祝う人々などの写真が展示されていました。いずれも幸せそうであたたかみが感じられます。何気ない光景でも絵になっているのは構図の選び方のためなのかも。


ということで、この時期にぴったりの写真展となっていました。寒そうな光景なのに幸せそうな写真が多かったのではないかと思います。ここは無料で見られますので、銀座に行く機会があったらチェックしてみてください。


 参照記事:★この記事を参照している記事



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森村泰昌展 ベラスケス頌:侍女たちは夜に甦る 【資生堂ギャラリー】

前回ご紹介したお店に行く前に、銀座の資生堂ギャラリーで「森村泰昌展 ベラスケス頌:侍女たちは夜に甦る」を観てきました。

P1130635_20131215180500b61.jpg

【展覧名】
 森村泰昌展 ベラスケス頌:侍女たちは夜に甦る

【公式サイト】
 http://group.shiseido.co.jp/gallery/exhibition/

【会場】資生堂ギャラリー
【最寄】銀座駅 新橋駅など


【会期】2013年9月28日(土)~12月25日(水)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間15分程度

【混み具合・混雑状況(日曜日16時半頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
空いていてゆっくり観ることができました。

さて、この展示は森村泰昌 氏が17世紀スペイン絵画の巨匠、ディエゴ・ベラスケスの「ラス・メニーナス」をテーマに、画中の人物に変装して写真に写っているという作品が並ぶ展覧会です。森村泰昌 氏がゴッホの自画像など有名な人物に変装した作品を作り続けている方ですが、今回はなんと総勢11人(絵以外の人物含む)もの人物に変装して絵の中に紛れている感じです。また、「ラス・メニーナス」以外にもこの絵を元に森村泰昌 氏が8幕から成る物語を構成したそうで、それに関する写真も並んでいました。 今回の展覧会はルールを守れば写真を撮ることもできましたので、撮ってきたものをいくつか使ってご紹介していこうと思います。


まず階段の踊り場に完成した作品がありました。
P1130691.jpg
この作品の元になったベラスケスの絵は、スペイン語で「女官たち」という意味でマルガリータ王女を中心に女官たちやベラスケス本人も描かれています。鑑賞者と画家の視点が違っているので、一体これは誰の視点で描いたんだろうか?とちょっと不思議に感じる面白い作品です。(国王フェリペ4世からの視点と言われています)
…それにしてもこの完成作は本物と驚くほどによく似ていて怖いくらいですw
 参考リンク:ラス・メニーナスのwikipedia

まずは1~8幕の写真が並んでいました。詩的なタイトルがついているだけで物語は具体的には書かれていないので、想像しながら見てきました。

森村泰昌 「第2幕 静寂のなかに小さな揺らぎを見つける」
P1130637.jpg
普通の姿の森村氏が写っているのは珍しいかも?? ラス・メニーナスをじっと見つめている様子。

森村泰昌 「第5幕 遠くの光に導かれ闇に目覚めよ」
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若干、背後の絵も映り込んでいてすみません。登場人物たちが絵から飛び出して来たような場面で面白い。

森村泰昌 「第8幕 そして誰もいなくなった」
P1130659.jpg
最後は絵画の中の人々が消えてしまった様子。これも全部描いたかな? 周りの絵の人物も消えてシュールな感じ。

そしてこの後は1~8幕に使われた人物の写真などが並んでいました。

森村泰昌 「絵画の国に住む(国王)」「絵画の国に住む(王妃)」
P1130662.jpg P1130664.jpg
こちらは6幕に出てきた国王フェリペ4世と王妃。変装とは思えないクオリティですw

森村泰昌 「絵画の国に住む(王女)」
P1130670.jpg
流石に違和感があったのは王女マルガリータw こんなに身長が低いのにどうやって変装したのかと疑問がわきます。

展示室の真ん中に王女の衣装がありました。
P1130641_20131215180458823.jpg
こちらに顔出しパネルのように顔だけ出したのかな?? ドレスが下まで達しているので足を折って入ったのかも。考えるだけでも面白いです。

森村泰昌「絵画の国に住む(本を踏むニコラシーリョ)」
P1130676.jpg
これはラス・メニーナスの右下にいる人物。若干これも無理があるかなw

森村泰昌「絵画の国に住む(画家)」
P1130677.jpg
一番しっくりきたのはこの画家(ベラスケス)。 この作品のベラスケスは誰を描いているのか気になりますが、やはり国王を描いているのかな??


ということで、名画をテーマに面白い作品となっていました。発想は今までの森村氏の作風の延長に思えますが、よほど研究しないとここまで再現できないだろうと思います。単に似せるだけでなく、独自の物語があったのも楽しめました。 この展示は無料で観ることができますので、銀座に行く機会がある方はチェックしてみてください。


 参照記事:★この記事を参照している記事



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ブロンデル 【銀座界隈のお店】

先週の日曜日に銀座周辺で展覧会めぐりをしてきたのですが、その際に資生堂のビルの近くにあるブロンデルというお店でチョコを楽しんできました。

P1130626.jpg

【店名】
 ブロンデル

【ジャンル】
 ショコラティエ/カフェ

【公式サイト】
 http://blondeljapon.co.jp/
 食べログ:http://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13136227/
 ※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。

【最寄駅】
 銀座駅 新橋駅など

【近くの美術館】
 資生堂ギャラリー
 パナソニック 汐留ミュージアム
 旧新橋停車場 鉄道歴史展示室など


【この日にかかった1人の費用】
 1500円程度

【味】
 不味_1_2_3_4_⑤_美味

【接客・雰囲気】
 不快_1_2_③_4_5_快適

【混み具合・混雑状況(日曜日17時頃です)】
 混雑_1_②_3_4_5_快適

【総合満足度】
 地雷_1_2_3_④_5_名店

【感想】
夕方に行ったのですが、カフェ席はちょうど満員くらいとなっていて、1階のショップは混み合っていました。

さて、このお店は銀座の新橋寄りのあたりにあるお店で、中央通りから少し奥に入った所にあります。2012年の初旬にオープンなので結構最近出来たお店に見えますが、このお店はスイスのローザンヌに本店があるチョコレートの専門店で、本店は1850年から続く老舗のようです。スイスはチョコレートにおいて革新のあった国ですが、このお店は160年前と同じ場所、同じレシピで作成しているそうです。ブロンデルの創業者エドリアン・ブロンデルは板チョコでチョコ界に革命を起こしたフランソワ・ルイ・カイエに学んだのだとか。
 参考記事:チョコレート展 感想前編(国立科学博物館)

1階はショップ、2階がカフェスペースとなっていて、カフェはこんな感じ。(ごく一部なのでもうちょっと広いです)
P1130632.jpg
こざっぱりした洒落た感じですが、あまり広さはなく席は少なめでです。

この日、私はフォンダン・ショコラとヴァニーユというブラックショコラをセット(1500円)で頼みました。
P1130627.jpg


まずはフォンダン・ショコラ。
P1130629.jpg
濃厚でねっとりした食感で、甘さは控え目な感じです。チョコが柔らかく舌に絡み付く感じがチョコ好きには堪りません^^ 香りも良いし、流石は老舗の専門店です。

続いてヴァニーユ。
P1130631.jpg
こちらはヴァニラ風味のチョコの飲み物で、苦味はほとんどなく飲むと濃厚なチョコとヴァニラフレーバーが口の中で広がりました。むしろフォンダン・ショコラよりこちらのほうが甘かったかも。2杯分くらいありましたが、しつこさはないので飽きることなく堪能出来ました。(あまりゆっくり飲んでると冷えて表面が固まってきますがw)


ということで、非常に美味しいチョコレートを楽しむことが出来ました。私が頼んだもの以外にも様々なフレーバーのショコラがありましたので、いずれ試してみたいと思います。帰りに1階でお土産も買って行きましたw チョコ好きは要チェックのお店です。



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横山大観展:良き師、良き友-師:岡倉天心、そして紫紅、未醒、芋銭、溪仙らとの出会い(感想後編) 【横浜美術館】

今日は前回の記事に引き続き、横浜美術館の「横山大観展:良き師、良き友-師:岡倉天心、そして紫紅、未醒、芋銭、溪仙らとの出会い」の後編をご紹介いたします。前編には初期の作品などについても記載しておりますので、前編を読まれていない方は前編から先にお読み頂けると嬉しいです。

  前編はこちら

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【展覧名】
  岡倉天心生誕150 年・没後100 年記念/『國華』創刊125 周年/朝日新聞創刊135周年記念事業
  横山大観展:良き師、良き友-師:岡倉天心、そして紫紅、未醒、芋銭、溪仙らとの出会い

【公式サイト】
 http://www.taikan2013.jp/

【会場】横浜美術館
【最寄】JR桜木町駅/みなとみらい線みなとみらい駅

【会期】2013年10月5日(土) ~11月24日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況(日曜日14時頃です)】
 混雑_①_2_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
前編では2章の途中までご紹介しましたが、今日は残りの後半をご紹介します。


<第2章 良き友─紫紅、未醒、芋銭、溪仙:大正期のさらなる挑戦>
[水墨と色彩]

48 横山大観・下村観山・今村紫紅・小杉未醒(放菴) 「東海道五十三次絵巻」 ★こちらで観られます
これは4人で人力車や籠を使って東海道五十三次を旅した時に描いた合作の絵巻で、いくつかの場面が展示されていましたが、特に好みは7巻でした。雨降る街道沿いの街と松が連なる島?のようなものが描かれ、手前には傘をさした人々が行き交っている様子が描かれています。素朴な雰囲気ながらも小杉未醒から影響を受けた片ぼかしの技法なども使われているようです。解説によると、これは五浦を引き払った頃に行った20日かけたスケッチ旅行だったらしく、当時の新聞記事などでも取り上げられたようで、それも展示されていました。

[構図の確信とデフォルメ]
64 横山大観 「焚火」 ★こちらで観られます
これは3幅対の掛け軸で、中央に焚き火、右幅に箒を持った拾得、左幅に巻物を持って頬杖をつく寒山が描かれています。お互いに視線は合わせていないのですが、ニヤッとした感じで笑っていて、奇妙な風貌です。また、炎はデフォルメされていて、2人の姿(特に衣服)などは単純化された感じに見えるかな。しみじみとした素朴な雰囲気と力強い黒が印象に残りました。

67 横山大観 「作右衛門の家」
これは2曲1双の屏風で、右隻には刈り取った草を背負った農夫、左隻には家や馬が描かれています。全体的に様々な植物の緑に囲まれていて、琳派のような単純かつ平坦な感じに見えます。色合いのためか生き生きとして爽やかな雰囲気があり、タイトルから庶民の生活をテーマにした近代的なセンスを感じました。ちなみに大観は五浦に日本におけるバルビゾン村を夢見ていたそうです。

この先は仲間たちの作品がしばらく並んでいました。

82 小杉未醒(放菴) 「飲馬」
小杉未醒(放菴)は大正元年に大観と知り合い洋画・日本画の絵画研究を目指す自由研究所構想で意気投合し、院の再興に加わって洋画部を率いました。その後、欧州遊学で文人画に目覚め、洋画と東洋思想の深い理解に支えられた独特の日本画を制作し、「片ぼかし」の技法を大観に伝えたそうです。これは小川で水を飲む黒い馬とその脇で座っている子供が描かれた油彩画で、背景は黄色がかった岩山で日本画の金地を思わせます。平面的かつ装飾性もあり、まさに西洋画と日本画の融合といった感じでした。

90 小川芋銭 「水魅戯」
小川芋銭は洋画から画の道に入ったものの、大正期に日本画に転向した人物で、「肉案」という作品(この後出てきます)が大観の目に止まり院の同人となりました。特有の自然観を飄逸な画風で描いた画家らしく、この絵では河童を中心に 蛙かトカゲのような生き物や鶴のような生き物が、渦巻く黒い雲の中を飛んでいるような様子が描かれています。芋銭は「河童の芋銭」と呼ばれていたそうで、河童はトレードマークのような存在のようです。雲は禍々しい雰囲気で、生き物たちは怖いようでちょっと間が抜けた感じが可愛らしく、生き生きと描かれていました。解説によると、これが描かれた年に関東大震災があったそうで、そのイメージと何らかの関係があるのかもしれません。

[主題の新たな探求]
97 横山大観 「瀟湘八景」
これはカラーの作品で、8幅対のうち4幅が展示されていました。2幅ずつ織り込まれているらしく、夏目漱石はこれを観て大観の独創性をユーモラスな感覚に見出したそうです。特に好みは「平沙落雁」で、2頭の牛に乗って川を渡る子供たちを描いた作品でした。子供は空を見上げているのですが、空には鳥が舞っていて川には休んでいる鳥達の姿もあります。川なのか空なのか分からない感じの平面的な表現ですが、淡くピンクがかった色合いや子供の仕草が温かみを感じさせました。
 参考記事:夏目漱石の美術世界展 感想後編(東京藝術大学大学美術館)

98 横山大観 「寒山拾得」
これは金地の6曲1双の屏風で、左隻は広げた巻物を持って立ち 笑っている寒山、右隻は右を指さして箒を持つ拾得がニヤっと笑っています。また、右端にはぐにゃっと曲がった竹があり目を引きました。解説によると、水墨で簡素に描かれることが多いこの主題を金屏風にし、大胆な色面表現で装飾的に描いているそうで、伝統的な主題に新たな解釈を示しているとのことでした。豪放な印象を受ける作品です。

110 小川芋銭 「肉案」 ★こちらで観られます
こちらは先述した芋銭が日本美術院の同人となったきっかけの水墨作品で、バンザイしながら猪の頭を持っている僧が描かれています。解説によると、これは猪の肉を買う客が「良い肉を頼む」というと肉屋は「店の肉は皆 上等だ」と答え、それを聞いた盤山禅師が「一如平等」に開眼したという話を題材にしているようです。かなり簡素で滲みや太い輪郭を使った表現が大胆で、喜びを全身で表したような楽しげな雰囲気がありました。


<第3章 円熟期に至る>
最後は晩年の円熟期のコーナーです。大観は大正期は個性的な画家たちとの交流を背景に充実した展開をみせ、昭和期にかけて円熟味を増していたそうです。大正12年作「生々流転」は大正期に試みた水墨表現の集大成となったそうですが、月夜や雲のかかる山容など、物の形は単純化しながら自然の水流・大気の湿潤を味わい深い光で捉え、精神性を象徴させた特有の世界に昇華させていったそうです。一方、琳派や大和絵の研究にモダンな構図を加味した作品など古典に新味を融合させた独創性を出していったようです。こうして天心譲りの理想主義を貫いて終生 芸術の高みを追求していったそうで、紫紅・渓仙・芋銭らを相次いで亡した後も未醒との信頼はその後も失われず、盟友らへの敬意を忘れなかったそうです。

113 横山大観 「生々流転(習作)」
これは東京近代美術館に所蔵されている「生々流転」の習作で、本作は40mにも及ぶ水墨の大作となっています。ここでは山あいの風景を展示していて、濃淡やぼかしの表現が見事で、折り重なるような岩の構図も幾何学的な感じに見えました。

119 横山大観 「夜桜」 ★こちらで観られます
これはローマ日本美術展に出品された6曲1双の屏風で、満開の桜と篝火が描かれ、背景の山間には銀色の月も浮かんでいます。単純化され、色合いとともに琳派からの影響が感じられます。絢爛豪華なのに静かな雰囲気もある不思議な感覚になる作品です。ちなみにこれは前編でご紹介した冨田溪仙の「祇園夜桜」から着想を得ているようでした。
 参考記事:大倉コレクションの精華II-近代日本画名品選- (大倉集古館)

136 冨田溪仙 「孔雀」
これは大観の旧蔵品で、色紙くらいの掛け軸に羽を広げる孔雀と花が描かれています。特に孔雀の羽の緑が鮮やかで、軽妙な筆致と共に目を引きました。解説によると、胴体部の青の使い方は渓仙特有のものだそうで、小品ながらも華やかな雰囲気がありました。


ということで、結構観たことがある作品が多かったですが、仲間たちからの影響や活動について知ることができる充実した内容となっていました。もう終わってしまいましたが、今後の鑑賞にも参考になりそうです。


おまけ:
最近、仕事が忙しすぎて中々更新できませんが、コツコツと書けるときに少しづつでも書いていこうと思います。


 参照記事:★この記事を参照している記事



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横山大観展:良き師、良き友-師:岡倉天心、そして紫紅、未醒、芋銭、溪仙らとの出会い(感想前編) 【横浜美術館】

前回ご紹介したカフェに行く前に、横浜美術館で「岡倉天心生誕150 年・没後100 年記念/『國華』創刊125 周年/朝日新聞創刊135周年記念事業 横山大観展:良き師、良き友-師:岡倉天心、そして紫紅、未醒、芋銭、溪仙らとの出会い」を観てきました。この展示は既に終了していますが、参考になる展示でメモも多く取りましたので前編・後編に分けてご紹介しようと思います。なお、この展示は前期・後期で展示替えがあり、私が観たのは最終日の後期の内容でした。

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【展覧名】
  岡倉天心生誕150 年・没後100 年記念/『國華』創刊125 周年/朝日新聞創刊135周年記念事業
  横山大観展:良き師、良き友-師:岡倉天心、そして紫紅、未醒、芋銭、溪仙らとの出会い

【公式サイト】
 http://www.taikan2013.jp/

【会場】横浜美術館
【最寄】JR桜木町駅/みなとみらい線みなとみらい駅


【会期】2013年10月5日(土) ~11月24日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況(日曜日14時頃です)】
 混雑_①_2_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
最終日に行ったこともあり、非常に混んでいてどこもかしこも人だらけというくらい混んでいました。最近忙しくて会期末の展示ばかり観ているという悪循環になっていますw

さて、今回の展示は横浜出身で日本の近代美術に大きな足跡を残した岡倉天心の生誕150年、没後100年、「國華」創刊125年というメモリアルイヤーで、その教え子である横山大観を中心に仲間たちとの関係にスポットをあてるという内容となっていました。大観の初期から晩年にかけてテーマに沿って章分けされていましたので、詳しくは章ごとに気に入った作品を通してご紹介していこうと思います。
 参考記事:五浦六角堂再建記念 五浦と岡倉天心の遺産展 (日本橋タカシマヤ)


<第1章 良き師との出会い:大観と天心>
まずは横山大観と岡倉天心についてのコーナーで、ほぼ大観の作品が並んでいました。横山大観は明治元年に水戸藩士の長男として生まれ、明治22年に東京美術学校で岡倉天心に出会いました。横浜育ちの岡倉天心は人並み外れた英語力を備え、東洋思想にも精通していて、アーネスト・フェノロサの通訳として京都・奈良の古社寺訪問に随行し、、そこで優れた美術こそ日本の特質を世界に伝える術であることに目覚めたそうです。やがて天心は日本美術の振興に力を尽くすようになり、欧米の美術に追随することなく近代性を伴う新たな日本画創造の重要性を説きました。大観はそうした天心の影響を受けたのですが、天心が怪文書によるスキャンダルで東京美術学校の校長の座を追われてしまうと、大観は橋本雅邦、下村観山、菱田春草らと共に天心に付き従って同校を離れ「日本美術院」を設立します。そして天心の理想主義を貫いた大観と春草は描線を排する「没骨法」と色彩の研究に取り組みました。しかしこれは当時「朦朧体」と揶揄されたそうで、世間的には受け入れられないものだったようです。 その後 日本美術院は運営に行き詰まってしまうと、茨城県の五浦(いづら)に移転し、大観も一家をあげて引っ越したようです。しかし貧苦の中でも理想を求める制作態度を曲げず、写実を越えて対象を捉え品格と情趣をたたえながら迫真性を持つ絵画の追求に邁進していきました。
また、天心の勧めで大観は春草とインドや欧米を旅行し、海外の美術や文化に接したそうで、その後 明治40年には朦朧体を離れた新たな境地へと向かったようです。ここにはそうした時代までの初期からの作品が並んでいました。

[天心との出会い]

2 横山大観 「仏頭写生」
これは学生時代の写生作品で、目をつぶった仏像の頭が描かれていて耳の一部は破損しています。陰影がつけられ立体的な感じで、写実的に描かれています。大体は輪郭が使われているのですが、一部は輪郭を使わない表現も観られました。若い頃から高いデッサン力が伺えます。

この辺は学生時代の模写などが並んでいました。

9 横山大観 「井筒」
これは木の柵で囲まれた井戸の周りに、着物の少年と少女が顔を隠しあいながら会っている様子が描かれ、周りには白い花々が描かれています。解説によると、これは伊勢物語の「筒井筒」を題材にしたもので、幼馴染の男女が成長と共に気恥ずかしさを覚えるようになり疎遠となっていったものの、歌を詠み交わしやがて結ばれていくという話です。近づきつつも伏せ目がちな表現からは確かに恥じらいが感じられるかな。装飾的な白い花も相まって可憐な印象を受けました。

[日本美術の理想に向けて]

13 横山大観 「菜の花歌意」
これは緑の菜の花畑と空に浮かぶ三日月が描かれたもので、右下には白い蝶の姿もあります。菜の花は森に溶けこむようにぼんやりしていて、輪郭線がないように見えます。解説によると、これは若い遊女が自分を菜の花、恋しい人を蝶に例えて 早く来て欲しいという気持ちを詠んだ歌から着想を得ているようです。光や空気を日本画で表現する試みが表され、ぼんやりとしながら幻想的な光景となっていました。

17 横山大観 「迷児」
これは木炭による白黒の大型掛け軸で、5人の人物が並んでいます。左から順に孔子、釈迦、幼い日本の子供、キリスト、老子となっていて、孔子、釈迦、老子が並んでいる絵は「三教図」と呼ばれますが、これにキリストを加えたものとなっています。解説によると、これは日本の子は当時の日本人を表しているようで、どの教えに従うべきか悩んでいるのを象徴しているようです。柔らかい陰影で表され、背景はぼんやりと光輪のように見えるかな。ちょっと異色の作品だけにその題材だけでも驚きがありました。なお、大観自身は老子の自然を愛する個人主義が芸術の発展に必要だと考えていたそうです。

29 横山大観 「水國之夜」
これは川岸に積み重なるような中国の建物を描いた作品です。夜の光景らしく窓から薄っすらと黄色い光が漏れ、沢山の中の人影が写っています。 空にはぼんやりとした月が浮かび、夜の盛り場の賑わいと月や川の静けさが対照的に見えるかな。全体的に温かみが感じられ、庶民の幸せが感じられました。 解説によると、これは蘇州の街らしく、高尚なテーマではない中国への新たなアプローチと言えるようでした。

一方ではこの近くには24「阿やめ(水鏡)」や、31「虎渓三笑」といった中国の伝統的な画題の作品や、インド風の作品などもありました。

この章の最後の辺りには岡倉天心の胸像(平櫛田中の作だったかな?)や天心が書いた墨跡や手紙がありました。また、現在でも続いている天心らが創刊した雑誌「國華」の創刊号も展示されていました。


<第2章 良き友─紫紅、未醒、芋銭、溪仙:大正期のさらなる挑戦>
大正2年に岡倉天心が亡くなると、大観は日本美術院を再興し、年齢の上下や立場に関係なく個性豊かな画家に注目して院の仲間に招き入れていきました。この章ではこの時期に深く関わった今村紫紅(いまむらしこう)、小杉未醒(こすぎみせい/小杉放庵)、小川芋銭(おがわうせん)、冨田渓仙(とみたけいせん)との関わりを取り上げ、「水墨と色彩」「構図の革新とデフォルメ」「主題の新たな探求」という角度からその影響を観るという趣向となっていました。
 参考記事:再興院展100年記念 速水御舟-日本美術院の精鋭たち- (山種美術館)

[水墨と色彩]

45 横山大観 「湖上の月」
これは6曲1双の水墨の屏風で、山と湖、湖畔の家、左隻には白い月が浮かび2羽の鶴が飛んでいます。山の輪郭は線の一方をぼかす「片ぼかし」の技法が使われ、ボリューム感を出しているそうで、これは小杉未醒の技法を取り入れた大観の大正期の特徴のようです。雄大で詩情溢れる光景で、濃淡が見事でした。大観は「墨は一色で五彩がある」と言っていたそうで、まさにそれを表したような作品です。

49 今村紫紅 「海の幸山の幸」
今村紫紅は大観の五浦での制作態度に感銘を受けて奮起し、強烈な色彩で従来にない構図を用いて南画風の描法を示した画家です。これは2曲1双の屏風で、左隻に弓を構える男性が描かれ、右隻には釣り竿と魚を手に持つ女性、その脇には膝をついて壺を押さえる侍女が描かれています。これは日本の神話の山幸彦と豊玉姫命とその侍女らしく、題材自体は昔ながらのものですが、デフォルメされた背景の木や水面からは近代的な表現が感じられました。

この近くには芋銭や渓仙の作品もありました。

37 横山大観 「秋色」
これは今回のポスターにもなっている6曲1双の屏風で、左隻に2頭の鹿が描かれ1頭は伏せてもう1頭は頭の上の木を見ています。鹿は秋に雌を求めて鳴くので秋の季語らしく、画面中を赤・黄色・緑に色づいた葉っぱが埋め尽くしています。その色使いは大胆で、形もデフォルメされた感じを受けます。これは琳派(この頃はまだ琳派という概念は無いですが)の尾形光琳から着想を得たという説があるらしく、装飾的かつ鮮やかな色合は琳派風に思えました。

58 冨田溪仙 「祇園夜桜」 ★こちらで観られます
冨田溪仙は文展出品作品で大観に認められ、その誘いで院の同人となった画家で、融通無碍な画風だったようです。これは真っ暗な山を背景に篝火に照らされる桜が描かれ、花はぼんやりとしたしているものの、デフォルメされた5つの花びらと組み合わさって表現されています。非常に幻想的で、大観はこれを大変気に入って買い求めて床の間に飾っていたそうです。そして後に大観の作品(後編でご紹介します)の着想源となったそうで、確かにこれは大観の夜桜の作品を思い起こさせました。
近くにはこれを買った時の感想を書いた書も展示されていました。


ということで、この辺で半分くらいなので今日はここまでにしておきます。前半は大観が中心の内容だったかな。後半は仲間たちの作品が多く展示されていましたので、次回はそれについてご紹介していこうと思います。


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