関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

地球最古の恐竜展 【森アーツセンターギャラリー】

前回ご紹介したサントリー美術館の展示を観た後、六本木ヒルズに移動して森アーツセンターギャラリーで「地球最古の恐竜展」を観てきました。六本木ヒルズは去年まで夏はアクアリウムをやっていましたが、今年はそれに代わるものとしてこの展示をやっているようです。
 参考記事:スカイアクアリウムⅢ (TOKYO CITY VIEW)

なお、この展覧会はルールを守れば写真を撮ることができましたので、写真を使ってご紹介しようと思います。

DSC_13882.jpg

【展覧名】
 地球最古の恐竜展

【公式サイト】
 http://www.kyoryu-saiko.jp/pc/top.html
 http://www.roppongihills.com/feature/dinosaurs/index.html

【会場】森アーツセンターギャラリー
【最寄】六本木駅
【会期】2010年7月10日(土)~9月26日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間50分程度

【混み具合・混雑状況(お盆の平日18時半頃です)】
 混雑_1_②_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
特に入場制限などは無くすんなり会場に入ることができましたが、中は混んでいました。流石に子供連れが多く、ふいに走って突っ込んでくる子供もいたりして中々落ち着いて観るのは難しいですw しかし、展示物が大きいのと低身長の子供が多いので、作品を観るだけならちょっと離れれば難しくありませんでした。

内容についてですが、今回の展覧会はアルゼンチンのサンファン国立大学自然科学博物館の協力により「三畳紀」という時代の恐竜が展示されています。…って「三畳紀」がよく分からなかったので、ざっくりと調べて以下にまとめてみました。(一部、時代が重なっているのはそういうものだと思ってくださいw)

 古生代
  カンブリア紀 (約5億4500万年前~約5億0500万年前) 三葉虫などの時代
  オルドビス紀 (約5億0900万年前~約4億4600万年前) オウムガイや三葉虫の時代
  大量絶滅 6000光年以内の超新星爆発のガンマ線バーストによって全生物の85%程度が絶滅
  シルル紀 (約4億3500万年前~約4億1000万年前) 陸上植物の生まれた時代
  デボン紀 (約4億1600万年前~約3億6700万年前) 両生類、昆虫、シダ植物などが生まれた時代
  大量絶滅 気候変動によって海洋生物の大量絶滅。全生物の85%程度が絶滅
  石炭紀 (約3億6700万年前~約2億8900万年前) 爬虫類、哺乳類型爬虫類(単弓類)などが生まれた時代
  ペルム紀 (約2億9000万年前~約2億5100万年前) 豊かな生態系の時代
  P-T境界 火山活動(スーパープルーム?)による気候の大変動で90~95%程度の生物が絶滅

 中生代
  三畳紀 (約2億5100万年前~約1億9500万年前) 詳しくは後ほど…。
  大量絶滅 火山活動?によって全生物の76%程度が絶滅
  ジュラ紀 (約1億9500万年前~約1億3500万年前) 大型恐竜の時代。被子植物や始祖鳥なども生まれた。
  白亜紀 (約1億4550万年前~約6550万年前) ティラノサウルスやトリケラトプス、プテラノドンなどの時代
  K-T境界 隕石?によって恐竜やアンモナイトが絶滅 全生物の70%程度が絶滅

 新生代
  第三紀 (約6500万年前~約250万年前) 哺乳類・鳥類が栄えてきた時代
  第四紀 (約258万8000年前~現在) 人類の時代

関連記事:
 植物化石-5億年の記憶- 展 (INAXギャラリー)
 国立科学博物館の案内 (地球館)

上記のように、史上最大規模の絶滅(P-T境界)が起きた時代の後が「三畳紀」となります。地球は5回ほど大量絶滅に見舞われてきましたが、その次に来る時代は逆にチャンスの時代で、がら空きとなったニッチ(生態的地位)を埋めるように新しい種が台頭してきます。 この三畳紀では恐竜の先祖、ワニの先祖、哺乳類の先祖が新たな王者となるべく覇権を争っていたようで、意外にも最初は哺乳類の先祖が栄えていました。また、ワニの先祖も恐竜を捕食するなど、決して恐竜の時代ではなかったようです。 今回の展示ではそうした3つの種が争っていた様子などを再現し展示していました。(↑のを読めば分かると思いますが、ティラノサウルスなどメジャーな恐竜の時代とは違います)

入口付近。パノラマの映像で発掘した場所を映しています。今回の展覧はこうした映像やCGなどが充実していて、当時の様子を背景に映すなど凝った造りになっています。
DSC_13884.jpg

「イスチグアラスティア」という「ディキノドン類」の生物。爬虫類と哺乳類の特徴を併せ持っていた生物だそうです。「キノドン類」はP-T境界を生き延びてこの時代に栄え、哺乳類の先祖になっていきます。
DSC_13890.jpg
どうやらこの骨は一部だけ本物で、残りは模型のようです。

「フレングエリサウルス」という恐竜類の生物。恐竜の先祖で、現在見つかっている中で最古の恐竜です。恐竜は三畳紀に生まれました。
DSC_13895.jpg

「シロスクス」という「クルロタルシ類」の生物で、ワニの先祖のグループです。恐竜そっくりで、骨格から速く走れたと考えられるそうです。
DSC_13905.jpg

「サウロスクス」というクルロタルシ類の生物。三畳紀後期に捕食者として頂点に君臨していたそうです。これも速く走れたと考えられているそうです。
DSC_13909.jpg

少し進むと、恐竜の巨大化の謎についての解説がありました。先ほどの「フレングエリサウルス」もそうでしたが、最初は恐竜といってもそんなに大きくなかったのですが、三畳紀の後期にかけて次第に巨大化していきます。巨大化の理由は諸説あるようですが、「大きいほうが食べられないから」という理由を挙げていました。(この日の前日に観たディスカバリーチャンネルの恐竜番組でも体が大きいほど安全だったと言ってたのを思い出しました) 

一旦、シティビューの辺りに出るとこんな感じ。手前が「ファソラスクス」(ワニ) 奥が「レッセムサウルス」(恐竜)です。レッセムサウルスはでかくて写真に入りきらなかったw
DSC_13920.jpg

角度違い。「ファソラスクス」はこの時代の捕食者としては最大級だそうです。こんな大きなワニがいたから恐竜も巨大化したのかも。
DSC_13923.jpg

この辺には恐竜にしか見えないワニの先祖が展示されていて驚きました。あんまり紹介しすぎるのもあれなので、出し惜しみしておきますw

これは「エクサエレトドン」という哺乳類になりきれていないキノドン類です。子供に乳や餌をやるなど哺乳類と共通する特徴があったようです。
DSC_13940.jpg
哺乳類はこの三畳紀の末に現れたそうです。ちなみに哺乳類は、乳をやること、毛があって自分で発熱できること、よく聴こえる耳の3つの特徴があるそうです。…って、中学の頃に教科書で習った気がするw

冒頭に骨があった、フレングエリサウルス(左。肉食恐竜)とイスチグアラスティア(右。草食のディキノドン類)が戦っている様子を展示していました。背景の映像がどんどん変わって臨場感があります。
DSC_13954.jpg

この辺には植物の化石や肉食動物の糞の化石などもありました。また、マジックミラーを使った展示コーナーも見所です。(この記事に載せていないだけで恐竜の模型は沢山展示されています)

さらに進むと、進化ツリーのコーナーがありました。床に矢印があるのは国立科学博物館と同じような趣向かも。
DSC_13987.jpg
ここには枝分かれしていった様々な恐竜が展示されていました。

先ほどは骨だった「フレングエリサウルス」 こういう姿だったのかな。動きを感じるポーズで迫力があります。
DSC_13995.jpg
他にもエオラプトルや新種の恐竜などもいました。ラプトルなら聞いたことあるなあw

最後は映像コーナーで、恐竜の絶滅なども説明していました。やはり隕石説が有力みたいです。


ということで、単純に恐竜の模型を観るだけでも面白いと思いますが、今まで観たことも聴いたことも無い古代生物の生態を観られる展示でした。ワニが強かったことや、哺乳類の先祖が恐竜より先に栄えていたこと、恐竜絶滅よりも深刻な絶滅が以前にあったことなどは特に面白く感じました。安易に誰でも知ってる恐竜展にしなかったのは素晴らしいと思います。子供たちも大喜びしているようで、階下の恐竜グッズショップも賑わっていました。恐竜に興味がある方は足を運んでみると良いかと思います。


おまけ:東京シティビューからも恐竜が一部観られます。また、1Fにも1体展示されていました。
DSC_14023.jpg DSC_14156.jpg

この後、森美術館にもハシゴしました。
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