関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

ラヴズ・ボディ 生と性を巡る表現 【東京都写真美術館】

この前の日曜日に、恵比寿の東京都写真美術館で、「ラヴズ・ボディ 生と性を巡る表現」を見てきました。

P1150417.jpg P1150432.jpg


【展覧名】
 ラヴズ・ボディ 生と性を巡る表現

【公式サイト】
 http://syabi.com/contents/exhibition/index-340.html

【会場】東京都写真美術館
【最寄】恵比寿駅
【会期】2010年10月2日(土)~12月5日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間30分程度

【混み具合・混雑状況(日曜日14時半頃です)】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
この日、この美術館に来たのは3Fの展示を観にいくためだったのですが、先にこちらの展示を観てきました。こちらは始まって間もなかったですが、そこそこお客さんも入っていました。
さて、この展覧会は「生と性」というタイトルなので、てっきり性表現の歴史の展示かと思いましたが、エイズと同性愛をテーマにしているようでした。展示内容としては8人の写真家を1コーナーずつ紹介していくもので、ほぼ白黒の写真展となっています。せっかくなので、全員ご紹介しようと思います。

<AAブロンソン>
この人の作品は出入口にありました。かなり大きい写真が3枚並んでいて、両脇は裸の男性が逆さ吊りにされているショッキングな写真で、真ん中には赤ん坊を抱いた髭の男性(この人も同性愛者だった気がします)を撮ったものです。その対比が強烈で驚きでした。生と死、愛情と憎しみの対比になっているのかな??

<ウィリアム・ヤン>
エイズの同性愛男性の白黒ポートレートが並んでいました。それぞれの解説ボードにはその時の病状が書かれていて、最初はにこやかだったのですが薬を絶ってから悪化していき、最期はやつれて壮絶な雰囲気がありました。まさに生と性といったテーマでした。

<ピーター・フジャー>
街の光景や、眠っている女性、子供、妊婦のヌード、男性のヌードなどを撮った作品が並んでいました。どこか人生の影のようなものを感じる作品が多かったかな。この人は、3人でアーティストグループを結成したそうですが、その仲間の2人をエイズで亡くしているようです。

<エルヴェ・ギベール>
この人自身もエイズだった写真家です(自殺してしまったようです) 
部屋の中や静物、絵画や彫刻、自画像などを撮った写真が並んでいます。この展覧会は白黒の写真ばかりなのですが、この人は特に明暗の表現が絵画的に思いました。ガラスに映る自画像などはアイディアも面白かったです。

<フェリックス・ゴンザレス=トレス>
この人もエイズで亡くなってしまったそうです。何枚か同じような作品のシリーズが展示されていて、「NATYRALIST」や「EXPLORER」などの文字が刻まれた石碑のようなものや、その前のベンチが撮られています。静かで超然とした雰囲気もしますが、たまにゴミも転がっていたりするのが日常風景の一部であるような感じがしました。
この人のコーナーには写真作品だけでなく、電球が沢山ついた蔓のような作品もありました。

<ハスキー・アキラ/張由紀夫>
この人は写真ではなく、2人の男が抱き合っている色つきの彫像、赤い糸のようなものを持っている男女と犬の彫像、カラーの映像などが展示されていました。男同士が抱き合う像はショッキングな感じがw 映像はサッカーしたり、皿洗いしたり、男女がキスしたりと日常を撮ったような感じで「世界は愛で溢れている」というメッセージを伝えていました。

<デヴィッド・ヴォイナロヴィッチ>
先ほどのピーター・フジャーと仲間だった作家で、この人の方が早くエイズで亡くなっているようです。抽象画的な写真や、磔になったキリスト像にアリがたかっている写真や、今回のポスターにもなっている牛が崖を転げ落ちるような写真が並んでいます。どこか抑圧を感じさせる作品が多いように思いました。

<スニル・グプタ>
この人の作品にはカラーの作品がありました。外国(インドなど)の街角で、こちらを向いて立っている人のポートレートが何枚か並んでいるのですが、この人たちはゲイまたはレズの人々とのことでした。この作家自身もエイズらしく、同性愛への偏見をなくすために活動しているようです。これらの作品にもそういうメッセージがあるのかな?


ということで、思った以上に深い内容でした。身近に同性愛者がいないので彼らのメッセージは私にはピンと来なかったですが、逃げられない死や、生きるということに向き合うような作品が多かったように思います。それにしても、エイズで亡くなっている作家がこんなにいたとは驚きです(同性愛の作家も多いんですね…) 
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