関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

MOMASコレクションIII 【埼玉県立近代美術館】

前回ご紹介した埼玉県立近代美術館の「植田正治写真展」を観た後、1Fの常設展も観てきました。今回は「MOMASコレクションIII」というタイトルとなっていました。

P1160994.jpg

【展覧名】
 MOMASコレクションIII

【公式サイト】
 http://www.momas.jp/4.htm

【会場】埼玉県立近代美術館  ★この美術館の記事  ☆周辺のお店
【最寄】北浦和駅
【会期】2010年10月23日(土) ~2011年1月16日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間40分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日15時半頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
こちらも空いていて自分のペースでゆっくり鑑賞することができました。
以前にも何度かご紹介しましたが、ここの常設は季節ごとに時期が区切られていて、結構入れ替えもあるようです。今回も好みの作品をいくつかご紹介しようと思います。詳しいラインナップは公式サイトの出品リストで確認することもできます。

 参考記事:
  MOMASコレクションⅡ (埼玉県立近代美術館)
  MOMASコレクション3 (埼玉県立近代美術館) ※2009年
 参考リンク:
  出品リスト(pdf)

<1 西洋の美術-印象派からピカソまで>
まずは西洋近代絵画のコーナーです。ここは去年ご紹介した作品が多かったかな。
  ウジェーヌ・ドラクロワ 「聖ステパノの遺骸を抱え起こす弟子たち」
  カミーユ・ピサロ 「エラニーの牛を追う娘」
  クロード・モネ 「ルエルの眺め」
  クロード・モネ 「ジヴェルニーの積みわら、夕日」
  ピエール=オーギュスト・ルノワール 「三人の浴女」
  モーリス・ドニ 「シャグマユリの聖母子」
  アンドレ・ドラン 「浴女」
  パブロ・ピカソ 「静物」
  モイーズ・キスリング 「リタ・ヴァン・リアの肖像」
  ポール・デルヴォー 「森」
などがありました。(上記の作品は2009年のMOMASコレクション3の記事をご参照ください) 特に好みはデルヴォーです。裸婦に汽車にとデルヴォーの魅力が詰まった作品じゃないかと思います。

藤田嗣治 「横たわる裸婦と猫」
うつ伏せに寝ている裸婦と、足元にひょこっと顔を出した猫を描いた作品です。背景は黒く、乳白色の時代の作品らしい繊細な色合いとなっています。線の細い輪郭もこの頃の特色かな。非常に良い作品だと思います。

マルク・シャガール 「二つの花束」
手前に花瓶に入った黄色の花束と赤い花束が置かれ、背景には町並みが広がっている作品です。シャガール独特の色合いとなっていて、暖色系が多いように感じるせいか、明るい雰囲気に思いました。


<2 平成21年度の新収蔵作品を中心に>
続いては新収蔵の作品を紹介するコーナーで、特に多かったのが因藤壽(いんどうひさし)と小島喜八郎の作品です。
まず因藤壽の作品は、真っ黒な四角の周りに茶色い枠のような絵、真っ黒な画面に浮かぶような塔?のような絵、真っ赤な画面に浮かんだ円と岩山のような絵、童話のような絵など、抽象的な作品が並んでいました。以前ロスコの絵を観た時と同じような印象を受けたかな。色数も少なく単純なようで、奥が深そうでした。
小島喜八郎の作品は、草を描いたリアルな絵や、レンズが歪んだような風景画などがあり、現代的な感性を感じました。
他にも何人かの作家の作品がありましたが、正直、この辺の現代の作品は私には難しいです^^:

<3 花鳥風月-日本画の名作から>
一番奥の部屋は日本画のコーナーでした。ここは前期・後期に分かれているようで、私が観たのは後期となります。

横山大観 「漁村曙」 ★こちらで観られます
掛け軸で、見下ろすように描かれた砂浜と海の風景画です。沖には2隻の船が見え、遠くは霞んでいます。広々とした感じを受け、海の雄大さを感じました。結構穏やかな感じもするかな。
この辺には菱田春草や川合玉堂、橋本雅邦、土田麦僊など錚々たる面々の作品が並んでいました。

速水御舟 「夏の丹波路」 ★こちらで観られます
これも掛け軸で、上から見下ろすように描かれた山間の村の風景です。軒先で2人の人が話をしているようで、のどかな雰囲気です。 気になったのは絵の手法で、小さな楕円を沢山使って表現しているのが面白かったです。単純化や色の鮮やかさなども特徴的で、速水御舟が色々な画風を模索していたことを伺わせました。

下村観山 「巌に鳥」 ★こちらで観られます 
これは6曲1双の屏風で、金地というか薄い山吹色の地となっています。右隻は大きな岩と上から垂れてきている赤い葉っぱをつけた枝が描かれ、左隻は小さめの岩と舞飛ぶ鳥たちが描かれています。左右の岩は向かい合って呼応するかのようで、左隻の空白の多さは開放的な感じを受けました。中々迫力があります。


<4 音楽をめぐる試み>
出入口付近にある小部屋では「音楽をめぐる試み」という近現代の作家達によるコーナーとなっていました、

駒井哲郎 「束の間の幻影」
四角にハートが描かれたものや円筒、円錐、家?等など、暗闇に浮かぶ幾何学的なものを描いた作品です。幻想的でどこか郷愁を誘われました。意図はよく分からなかったですが、これも音楽に関する作品なのかな?
 参考記事:駒井哲郎作品展 福原コレクション (資生堂ギャラリー)

ジョアン・ミロ 「詩画集 『手づくり諺』より」
これは瀧口修造に誌を書いてもらい、それにミロが画賛をつけたものです。(当時、瀧口修造は脳血栓で倒れるなどしていたそうですが、詩を書いたそうです。)
文字のような人の顔のような抽象画で、ところどころに*マークが入っていて、緑や青の絵の具が飛び散っていました。…正直、詩も絵もよく分からなかったですw この近くにはこの作品に武満徹が作曲した音楽をCDを聴くことができるコーナーがあり、男声6重唱の曲となっていました。


ということで、常設も非常に楽しめる内容でした。特に西洋画は何度観ても良い作品ばかりですので、じっくり観られるのは嬉しい限りです。現代の作品はもうちょっと分かりやすい解説が欲しかったかなw さらに地下や屋外には彫刻作品などもありますので、埼玉県立近代美術館に行ったら常設もしっかり観ることをお勧めします。
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