関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

ベン・ウールフィット絵画展:黙想 【カナダ大使館高円宮記念ギャラリー】

先日、平日のお昼休みにカナダ大使館の高円宮記念ギャラリーで「ベン・ウールフィット絵画展:黙想」を観てきました。

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【展覧名】
 ベン・ウールフィット絵画展:黙想

【公式サイト】
 http://www.canadainternational.gc.ca/japan-japon/events-evenements/gallery-20110705-galerie.aspx?lang=jpn&view=d

【会場】カナダ大使館高円宮記念ギャラリー  ★この美術館の記事  ☆周辺のお店
【最寄】青山一丁目/赤坂見附/永田町


【会期】2011年8月2日(火)~10月3日(月)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間30分程度

【混み具合・混雑状況(平日12時半頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
いつもどおり空いていて貸切状態で観ることが出来ました。

今回の展示はベン・ウールフィットというカナダの画家の作品40点程度を集めた個展となっているのですが、私はこの人のことは全く知らず、たまたまカナダ大使館の前にあった看板を見て気になったので観に行ってみました。
入口に簡単な説明があり、それによるとこの画家はトロント在住で、1970年代初めから金属製の素材を使った作品を手がけているそうです。アクリル絵具なども使って制作していたそうですが、1996年頃、癌になった姉と暮らすために自宅のトロントからエドモントンという場所まで飛行機で頻繁に移動するようになったのを機に、持ち運びがしやすく乾きやすい水彩絵具とインクによる紙の作品(ドローイング)に回帰したそうです。
こうして描かれたドローイングは姉の死や父の死といった1990年代後半の出来事に基づいているようで、絶望・孤独・恐れといった感情をドローイングで表現していったそうです。また、この展示には油彩作品もあったのですが、ドローイングは短時間で仕上げていくのに対してキャンバスの絵画は時間をかけて描くそうで、光沢のある絵具を多いところでは120回も薄く塗り重ねる手法を使っているそうです。その為、キャンバスの作品完成までは4ヶ月程度かかるとのことでした。

ここには主にドローイング作品と、キャンバス作品4点が展示されていました。詳しくは気に入った作品を通してご紹介していこうと思います。これ以降、特に解説などはありませんでしたので、私のテキトーな感想になります^^;

ベン・ウールフィット 「太陽と月」
灰色の地に、右半分は網目のような模様、左半分は水墨画の濃淡のようになっている作品です。左の方には金属的な光沢で籠目のように円形?のものが描かれ、これが太陽か月なのかな。抽象的で難解なところもありますが、どこか日本の侘び寂に通じるような静かな雰囲気がありました。それにしても太陽と月というタイトルだけど1つしかそれっぽいのが無いように思うのですが…w

ベン・ウールフィット 「私の心の空間」
暗い灰色を背景に2又に分かれた枯れ木を描いた作品です。根元の部分が銀色の鈍い光を放っています。沈んで暗く寂しい印象を受け、不毛な木が闇の中で佇んでいるような感じです。タイトルから察するに喪失感を表現したのかな? 身内が死んだ頃の作品だとすると、その気持ちがよく表されているように思いました。

この展覧で並んでいるのはほとんどこうした金属的な光沢のある作風で、完全に抽象的な作品とやや具象的な作品があります。どちらも暗い雰囲気がありつつ、日本人に通じる感性があるように思いました。

ベン・ウールフィット 「偉大さの前の夜明け」
これは左から順に冬、夏、秋となっている3枚セットの巨大な作品です。いずれもキャンバスからはみ出るほどに描かれた色付きの抽象画で、うねりや流れ、岩肌のような印象を受けます。光沢のある金色や緑、紫など無数の色が混じり合い厚塗りされていて、3シーズンで色のバランスがちょっと違うようです。特に夏は黄色が多いかな。ドローイングとは違って明るい感じがして、意味はわかりませんが迫力がありました。

ベン・ウールフィット 「明白なもの」 ★こちらで観られます
今回のポスターの作品かな? (かなり似た作品がいくつかあるので他の作品かもしれません) 2枚セットで1画面となっている作品で、暗闇に浮かぶような四角いものと、右上には格子状のものなど言葉では表しづらい抽象画です。やはり銀色の光沢や白黒の濃淡が特徴で、スタイリッシュな感じすら受けるかな。それとともに沈み込むような幻想性も感じました。
ここからはこうした2枚セットの大きめのドローイングのコーナーです。

ベン・ウールフィット 「ペルシャの星 今日は特別な日になるはずだった」
暗めの濃淡の背景に浮かぶ*マークのような星を描いた作品です。銀色で大きめに描かれているのですが、周りの暗さに引かれるようで、光輝くという感じではなく儚い感じを受けました。

この辺はこのペルシャの星にそっくりの作品がいくつか並んでいました。他にもいくつかシリーズ的なものもありました。

ということで、やや難解な感じも受けましたが、悲しみや苦しみがじわじわと伝わってくるような内容となっていました。
ここは平日しかやっていませんが、無料で観ることができますので近くに立ち寄ることのあるかたは1度行ってみると面白いと思います。
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