関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

【横須賀美術館】の常設 (2011年09月)

前回ご紹介した横須賀美術館のトリックアートの展示を観た後、常設展示も観てきました。こちらは期間が設けられていて、私が観たのは「平成23年度第3期所蔵品展」となっていました。

P9230586.jpg

【展覧名】
 平成23年度第3期所蔵品展

【公式サイト】
 http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/josetu/963.html

【会場】横須賀美術館  ★この美術館の記事  ☆周辺のお店
【最寄】馬堀海岸駅、浦賀駅、JR横須賀駅など


【会期】2011年9月17日(土)~12月11日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間20分程度

【混み具合・混雑状況(祝日14時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
空いていてゆっくり見ることができました。

さて、こちらの常設に来るのは昨年の秋以来ですが、まだまだご紹介していない常設作品は沢山あります。今回はまだご紹介していない作品の感想をいくつか書こうと思います。解説などはあまり読んでいないので、私の適当な感想文となりますw
 参考記事:横須賀美術館の常設 (2010年11月)


<平成23年度第3期所蔵品展>
まずは所蔵作品展についてです。ぐるっと通路を廻るように観ていきます。途中、幾つかの部屋があり、テーマ別や作家別になっているようです。

中村不折 「道」 ★こちらで観られます
道というタイトルですが、裸の老人が座りながら髑髏をじっと観ている様子を描いた作品です。いずれこうなると覚悟しているのかな? やや暗い中で老人のシワのある体が迫真の表現となっていました。

岸田劉生 「木村荘八像」 ★こちらで観られます
顔だけを描いた肖像画です。ざらざらした質感で描かれていますが、意志の強そうな表情をしているのを感じました。1913年の頃の作品なので岸田の首狩と言われた試行錯誤の頃かな?
 参考記事:没後80年 岸田劉生 -肖像画をこえて (損保ジャパン東郷青児美術館)

山中雪人 「古」
木の棒や石器を使って作業する裸の男女を描いた作品です。オレンジ~赤の色で単純化され、ゴーギャンを彷彿とさせます。素朴な力強さで太古の生活も想像させました。

鈴木竹柏 「山響」
暗い背景の中に白い滝らしきものが一筋流れています。周りはぼんやりしていて、幻想的で神聖な雰囲気がありました。

児玉善三郎 「独立美術首途(第2の誕生)」 ★こちらで観られます
真ん中に立つ裸婦と、その両脇に立って世話する2人の裸婦を描いた作品です。頭にバラの飾りをつけてローブを羽織らせようとしているようです。ちょっと木像のような質感でやや素朴な雰囲気もあるかな。中央は澄んだ表情をしているように思えました。

朝井閑右衛門 「人形使いの肖像」 ★こちらで観られます
この画家は横須賀で20年間制作していた人で、1部屋に20点ほど並んでいます。こちらは大きなピエロのようなものを操る人形遣いを描いた作品で、ざらついたと言うかモコモコした質感でやや抽象的に描かれています。夕暮れなのか背景の空が赤く、人形遣いはあまり目立ちませんが白い人形は目を引きました。

島田章三 「一角獣と女」
パステルの淡い色彩で描かれた作品です。白い一角獣に乗る青い服の女性が描かれていて、背景は薄い紫となっています。夢の中のような幻想的で不思議な雰囲気がありました。この人も横須賀にゆかりがあるらしく、この辺はこの画家の作品が並んでいます。油彩は色が濃くてやや暗めな感じです。厚塗りされた作品などもありました。

高松次郎 「紙の単体#324」 ★こちらで観られます
キャンバスに無数の黒い紙が貼られた作品です。所々に隙間があってひび割れた感じがします。意味はわかりませんが、こういう作風もあるのかと興味深い作品でした。高松次郎はトリックアートの展示にも影の作品がありましたが、それ以外はどういうものがあるのか観てみたいものです。


<特集展示 藤代郁子のパッチワークキルト>
常設の最後あたりには特集展示がありました。

藤代郁子 「七宝」
正方形の中に四葉のクローバーのようなマークが描かれたものが無数に並んだ幾何学的な模様の織物です。色合いが和風を感じさせ、紫、赤、黒、青など色とりどりで艶やかな雰囲気でした。
この他にも華やかで繊細なパッチワークキルトが何点か壁から吊り下がっていました。


<谷内六郎 週刊新潮 表紙絵 展 1978>
一旦、美術館を出て別館の谷内六郎館に続きます。私は特別展と同じくらいここも楽しみにして来ました。今回は1978年の週刊新潮の表紙が並ぶ展示となっていました。

 公式サイト:http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/taniuchi/829.html
 会期:2011年9月17日(土)~12月11日(日)

谷内六郎 「寒夜の幻想」 1978(S53)年1月19日号
右下に家の中の女の子、上には雪原で焚き火をして暖まっている2体のお地蔵さんが描かれています。いつもハマっているところから抜けだした様子も描かれていて、雪に足あとがついているのもほのぼのしています。この画家の絵を観ていると子供の頃の幸せな時間を思い出します。

谷内六郎 「ボールとらしてください」 1978(S53)年2月23日号
黄色に染まった庭にボールを取りにくる男の子と、帽子をとって挨拶するゴルフクラブを持った男性を描いた作品です。タイトル通り、ご近所にボールを取りにきたようで、自分もこれをよくやったな~なんて思い出していました。この近くには実際の雑誌も置かれていて、この作品が表紙となっていました。

谷内六郎 「帰り道のこわさ」 1978(S53)年5月25日号
4コマ漫画のような作品で、子供が自転車で帰る途中にUFOが現れて、捕らえられて頭に光線を浴びるというストーリーになっています。…と文字にすると非常に怖い感じですが、実際にはのほほんとした雰囲気で思わず笑ってしまうような作品でした。これが表紙だったというのもちょっと凄いかもw

谷内六郎 「初雪のレース」 1978(S53)年12月14日号
畑の前で遊ぶ子供たちを描いた作品です。山や畑にはカーテンのようなレースが切り貼りされていて、これで雪を表現していました。発想が面白くて可愛らしい作品でした。

谷内六郎 「子どものまつり」
これは大きめの水彩画です。山車をひいてお祭りしている様子や、お面屋や金魚すくいの店が並ぶ様子、綿あめ屋さんに子供が集まる様子など楽しげな光景となっています。手前には昔ながらの藁葺き屋根の家などもあり、田舎ののんびりした雰囲気がありました。
これはミュージカル「子どものまつり」のためにつくられた作品だそうです。


ということで、今回も常設を楽しむことが出来ました。トリックアート展に行く機会があったら、常設と谷内六郎館も行ってみると良いかと思います。

おまけ:
この日も帰りがけに美術館の目の前にある「「SPASSO -スパッソ-」という入浴施設に寄ってのんびりしてきました。
 参考記事:【番外編】 SPASSO -スパッソ- (2010年11月)

これはスパッソに向かう途中に撮った灯台の写真
P9230587.jpg


今回はあまり横須賀の観光地は行きませんでしたが、かなり楽しめる町です。
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