関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

日本の観光黎明期~山へ!海へ!鉄道で~ 【旧新橋停車場 鉄道歴史展示室】

ご紹介が前後しましたが、前回ご紹介した資生堂ギャラリーの展示を観る前に、旧新橋停車場 鉄道歴史展示室で「日本の観光黎明期~山へ!海へ!鉄道で~」を観てきました。ご紹介を後回しにしていたらもう終わってしまいそうになってしまいました^^;

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【展覧名】
 日本の観光黎明期~山へ!海へ!鉄道で~

【公式サイト】
 http://www.ejrcf.or.jp/shinbashi/index.html

【会場】旧新橋停車場 鉄道歴史展示室  ★この美術館の記事  ☆周辺のお店
【最寄】JR/東京メトロ 新橋駅  都営大江戸線汐留駅


【会期】2011年8月2日(火)~11月20日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間20分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_②_3_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
空いていてゆっくり観ることができました。

今回もパナソニック電工汐留ミュージアムの展示を観にいくついでに入ったのでさらっと観たのですが、日本で「観光」が始まった頃の様子が分かる内容となっていました。

最初の辺りにはいくつか観光名所の絵葉書が並び、大和絵や琳派のようなよく出来た絵葉書もありました。解説によると、1900年頃に鉄道省が鉄道沿線のガイドを書いたハンドブックのようなものを出したそうで、1918年頃には行楽地の絵葉書などで販促もしていたようです。
この頃には回遊列車という団体客向けの臨時列車も登場し大変な人気を博したそうです。また、1907年には木下淑夫という人物が米国からの留学から帰り、外貨獲得のために恵まれた自然景観を海外に宣伝して外客を誘致することを考えたそうで、中国大陸への乗り継ぎや、東京駅にホテルを併設する案なども出したそうです。他にも英文の日本案内やジャパン・ツーリスト・ビューローの創立も主張するなど、日本の観光を盛り上げようとしたのですが、政治勢力と対立して主導的地位から外されてしまったようです。
ここには広告や温泉宿への案内本なども展示されているのですが、普通の小説のように活字主体のガイドとなっていました。

関東大震災後、不況で旅客利用者が減っていったらしく、お客さんを誘致する方法として1925年頃から名勝地、遊覧地、寺社仏閣に向けた臨時列車等の割引を行ったそうで、さらに同年に汽車、汽船、自動車などの運輸機関を経由する遊覧権(セット券みたいなもの)を設けて、ジャパン・ツーリスト・ビューローによる委託販売を開始しました。最初は富士五湖や外房など8箇所の券を東京駅や帝国ホテル、三越などで売っていたそうですが、次の年には海水浴、キャンプ、スキーなどに誘致するための割引も展開するなど、広がりを見せたようです。また、1927年に新聞社が日本新八景を葉書による人気投票を行うというキャンペーンを行ったところ、41日間で9700万票もの投票が集まったそうです。当時の日本の人口は6000万人ですので、空前絶後の大選挙となるほどの勢いだったと思われます。
部屋の奥にはそれに関する資料のコーナーがあり、図絵やポスター(紅葉の高尾山や国立公園などの絵をポスターにしたもの)、草津など上州の温泉マップ、筑波山や奥多摩を紹介した小さなパンフレット、遊覧券などが並んでいました。

その次は外客誘致のためのジャパン・ツーリスト・ビューローのコーナーで、英語で書かれたハンドブックに日本的な挿絵が載ったものなどが展示されています。シベリア経由で東京からパリまで16日間の旅というポスターは今の時代でもかなり魅力的に見えるかなw 他には当時の鎌倉の大仏の写真などもありました。

少し進むと海水浴のコーナーもあります。昔は「うみみずよく」と読んで病弱な体を鍛えるための潮湯治だったそうですが、これを医師でもあった後藤新平という人が「海水功用論」という本を発刊するなど普及に努め、明治20年頃には「かいすいよく」と呼ばれる一代行事として定着していったそうです。ここには「しまうま水着」という白黒のストライプの水着や、海水浴のポスター、パンフレット、錦絵などがあります。海水浴は特に大磯が人気だったのだとか。

その隣にはスキーのコーナーがあり、スキーは1911年にオーストリアのレルヒ少佐によって伝えられたことがわかります。竹で出来たスキーとストックが置かれ、当時の写真も展示されていました。
 参考記事:秩父宮記念スポーツ博物館の案内

入口正面のあたりに戻ってくると、山登りのコーナーがあります。ここにはリュックやピッケル、登山靴、精密な地図、アルバムなどが展示されていました。


ということで、今では身近な観光も徐々に形作られていった様子が分かる内容となっていました。昔は海水浴の読み方が違ったとか、意外なことも分かったのも面白かったです。
この後、パナソニック電工汐留ミュージアムの展示も観てきました。次回はそれをご紹介しようと思います。
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